第五話 ダブルロックオン
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
地上部隊によってガーディアンベースに運ばれた二人は即治療室行きとなった。
特にジルウェのダメージは酷く、モデルZが変身を維持していなければ体がダメージに耐えきれずに消滅してしまう程であった。
逆にエールはダメージは酷かったがジルウェ程ではなく、モデルXがエールの自己治癒能力を促進させていたことで体に巻かれた包帯が痛々しいものの、現在は意識が戻っており、エールに与えられたベースの一室のベッドに横になっていた。
「大丈夫、エール?」
「アタシは…大丈夫…アタシよりもジルウェは?」
「…今、ミュゲさん達が治療してるわ……ジルウェさんは酷いダメージを受けていて、ライブメタルの力で生命維持している状態らしいの」
「そっか…」
それを聞いたエールは自分が突っ走ったせいでジルウェが生死の境をさ迷っていることに対して自責の念に駆られる。
「…アタシ…馬鹿だよね…ジルウェが止めてくれたのに…強がって…格好つけて…あの時、あの子が助けてくれなかったらアタシだけじゃなくてジルウェも…」
「彼…ね…セルパンとの会話は聞いていたけど、彼もライブメタルの適合者らしいわ。私達もセルパン達も知らないライブメタルの適合者……会話を聞く限りでは彼はセルパン達と敵対している……」
「それから…彼は…多分、僕の適合者でもあるんだと思う」
モデルXの言葉にエールとプレリーの視線が向けられる。
「彼に触れられた時、彼からエールに触れられた時の感覚と同じ物を感じたんだ…」
「二つのライブメタルの適合者…そんなことが有り得るの?」
プレリーの問いにモデルXは少し沈黙するものの、ゆっくりと言葉を発した。
「…複数のライブメタルの適合者は今のところ彼くらいしかいないから詳しいことは分からないけれど……彼に触れて分かったことがある。彼はライブメタルに取り憑かれている」
「…取り憑かれている?」
「…どういうことなの?」
物騒な言葉にエールとプレリーが不思議そうにモデルXを見つめる。
「普通の変身はライブメタルの力を一時的にアーマーとして纏い、そのライブメタルの力を行使する。だけど彼の場合はライブメタルとの境界線が全くない…つまりライブメタルと完全に一体化している…恐らく変身の解除も出来ないと思う」
「だから彼はアウターかイレギュラー発生現場でしか姿を見せないのね…」
インナーではセルパン・カンパニーの警備隊がいるから変身した状態では攻撃を受けてしまう。
彼がアウターかイレギュラー発生現場にしか姿を見せなかった理由が分かったプレリーが納得したように呟いた。
「エール達を助けたことから、彼自身は優しい人なんだと思う…だけど、彼のライブメタルから感じるものは…危険だ。あの力は恐ろし
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ