第五話 ダブルロックオン
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「え?ええ、大体の位置なら」
モニターに彼が現れたアウターの場所が映し出される。
「………これは俺達、運び屋が通っているルートだ。インナーまでの近道に使っている道も俺達しか知らない…本当にあいつなら最近、イレギュラーと遭遇しないのも納得がいく」
「じゃあ、あれはヴァンなの!?…生きていてくれてたんだ……」
行方不明だった幼なじみが生きていたことに、エールは喜ぶものの、モデルXの言葉に我に返る。
「だけど、彼はあの戦いでセルパン達に存在を知られてしまった…もしかしたらセルパン達に追われているかも」
「………」
「どうするんだ?お前の幼なじみとやらにセルパンとの戦いを任せるのか?」
モデルZの言葉にエールは沈黙するが、ゆっくりとモデルXとモデルZに向き直る。
「モデルX、モデルZ…アタシ、ヴァンを助けたい。だからもっと力が欲しい…あの時もエリアDの時も、ヴァンはアタシを何度も助けてくれた…だから今度はアタシが助ける番!だからアタシに力を貸して欲しい!」
「…良いんだな?」
「うん」
エールの目に宿る意思の強さにモデルZは自身の力を託すことに決めた。
「よし、エール。僕とモデルZの力を合わせることで新しい力を生み出せるかもしれない。でもこれは賭けでもある…二つのライブメタルの力にまだ完治していない君の体が耐えられるのか…」
「待って下さい!二つのライブメタルのエネルギーをその身に受けるのは自殺行為です!」
フルーブが慌てて止めようとする。
ライブメタル単体の力でも強大な物だと言うのに複数のライブメタルを一人の…しかもまだ子供の域を越えていない上に怪我が完治していないエールが耐えられるとは到底思えないのだ。
「だが、この先の戦いを生き延びるにはそれしかない。ジルウェが戦えない以上な」
モデルZの言葉にフルーブは黙った。
ジルウェが戦えない今、エールしか戦えるロックマンはいない。
経験が浅いエールがセルパン達と戦って生き延びるには時間も残されていない以上、これしか方法がないのである。
「それしかないなら、アタシはやる!これ以上あいつらの好きにはさせない!」
エールはモデルXとモデルZを手にした。
「ロックオン!」
「「適合者確認、R.O.C.K.システム起動開始」」
エールの体が光に包まれ、体にモデルXとモデルZの力が流れ込んでいく。
光が消えた時、そこにいたのはロックマン・モデルXでもモデルZでもない。
赤いアーマーに腰にまで伸びる金髪を模したコードが特徴のモデルXとモデルZの面影を持つ姿へとなっていた。
「凄い…これがモデルXとモデルZの力を合わせた力…これならセルパン達に対抗出来るかもしれないわ…
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