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レーヴァティン
第百五十話 北進その八

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 総攻撃を開始した、夥しい数の大砲が陸と湖そして空から絶え間なく轟音と共に火を噴き出して要塞を攻撃した。
 するとさしもの堅固な要塞も。
 徐々にであったが堅固な城壁も塔も壊れていき要塞を守る兵達も倒れていき反撃も減ってきた。それを見てだった。
 久志は激しい砲撃の中で言った。
「流石にこの数の砲撃だとな」
「利きますね」
「ああ、数が違ううえにな」
 久志は隣にいる優子に応えた。
「それにな」
「大砲の質もいいですし」
「こっちはこの浮島で最先端の軍事技術を持ってるからな」
「科学でも魔術でも錬金術でも」
「だからな」
「大砲も強いですね」
「それに術もな」
 見れば召喚された精霊達も戦場にいる。
「多いしな」
「流石に高位の召喚術は使える将兵は稀ですが」
「それでもな」
「そちらの攻撃もありますし」
「だからな」
 そちらの攻撃もあってというのだ。
「流石にな」
「あれだけの堅固な要塞もですね」
「落ちてきてるな」
「はい、では大砲と」
「術の攻撃をな」
 爆裂系の魔法が炸裂する中でまた言った。
「このままな」
「続けて」
「攻め落とすな、流石にな」
「要塞もですね」
「あと少しで落ちそうだな」
 塔が術の攻撃を大砲の砲撃で壊れ崩れていく、久志はその塔を見てそのうえでまた夕子に対して話した。
「じゃあこのままな」
「攻撃の手を休めない」
「そうしていくな」
「それでは」
「城壁も塔も壊して」
 久志はさらに言った。
「それからな」
「攻め込みますね」
「ああ、ただな」
「若し攻め込むにしてもですね」
「損害が大きいならな」
 そう見ればというのだ。
「攻撃を続けるな」
「そうしますね」
「とにかくな」
 久志は夕子にさらに話した。
「大砲と術の攻撃はな」
「集中的に徹底的にですね」
「やっていくな」
「そうしてですね」
「要塞の占領にかかるな」 
 久志は大砲や術の攻撃をさらに続けさせた、そうして敵の城壁も塔もその中にあった多くの大砲達もだった。
 破壊してから兵を進めた、あまりにも激しい攻撃で要塞は廃墟同然となり敵の将兵達も多くが倒れていた。
 だがそれでも要塞の中は複雑で伏兵も多く。
 久志達は攻め込んだ中で進撃を止めた、それで美奈代が言ってきた。
「まだな」
「戦うつもりだな」
「敵さんはな」
「向こうもわかってるんだな」
「そや、ここを攻め落とされたらな」
 どうなるかとだ、美奈代は久志に話した。今本陣は要塞から少し入った場所にある。前線は三分の一を進んだところである。
「それでや」
「街は危なくなるな」
「それがわかってるからな」
「この状況でもか」
「敵は粘ってる、援軍もな」
 街からのそれもというのだ。
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