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GATE ショッカー 彼の地にて、斯く戦えり
第7話 オ・ンドゥルゴ基地
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住民達は住民票の自分の写真に驚愕する。写真を知らないのでそっくりに描かれた絵が出てきたと思っているのだ。しかしその説明はない。




「ではこの装置に手を当ててください。」


タブレット状の装置に手を当てると装置が自動的に指紋と静脈をスキャンした。しかしレレイらはさっきのカメラと同じで何をされているのか分からないまま進められることが不思議でならなかった。

そして加頭は住民にカードを配る。日本人が見たらICカードと間違えそうであるが実際にはそれより遥かに高性能である。

「これはこちらの世界で言うところの財布のような物です。このカードの中にはポイントという通貨が入っています。このポイントを使って基地内で食材などを購入できます。そして―」


加頭は基地で生活する上でのルールなどの説明をした。

そんな時、レレイは避難民の人数が1人足りないことに気づいた。


(ロウリィはどこ?)







一方、千堂は基地施設内で机の上の書類の山を1枚ずつ目を通していた。身寄りのない避難民を受け入れたことで彼らの生活に必要な物資の調達や住民登録など多くのモノが必要となったからだ。

そんな千堂の元に戦闘員がやって来る。


「千堂大尉、あの御方から司令室へ来いとの御命令です」


「あの御方?…!分かった、すぐ行く」


千堂は書類を放り出して長い廊下を急ぎ足で向かった。そして重厚感のある赤い扉を開けて司令室に入る。

司令室は薄暗く所々に設置された燭台のおかげでようやく足元のレッドカーペットが見えるくらいである。
しかし千堂は司令室の中央に移動すると壁にある地球儀を掴む鷲を象ったレリーフに向かって膝まづく。そしてレリーフの鷲の目が赤く光ってそこから威圧的で低い声が発せられる。


「よく来たな、千堂印一」


「この私めに何の御用でしょうか?親愛なる"大首領様"」


「うむ、貴様を呼んだのは他でもない。日本国に交流の為に我々の使節団を派遣することになっているのは知っているな。」



日本国派遣団。
これはショッカーと日本国が外交交渉を行っていた時に割と早い段階で決まったことである。1ヶ月後、ショッカーは日本国へ、日本国はショッカーへとそれぞれ、使節団を派遣し交流を行うこととなっていた。


「貴様には護衛武官として日本国使節団に随伴してもらいたい」


「えっ!?」


千堂は驚いた。まさか大首領様直々に指令が下るとは思っても見なかったからである。


「何か不満か?嫌と言うなら他の者に……」


「いえ、大首領様!この千堂印一、大首領様直々の御命令、確かに承りました!使節団は私の命に換えてもお守り致します!!
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