第7話 オ・ンドゥルゴ基地
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……見てみたい」
今度は男が驚き目を見開いてレレイの方を向く。てっきりアマゾンと聞いて恐れおののいて逃げていくものと思っていたからだ。オルフェノクやロイミュードなどの他の異種族と違い、アマゾンは比較的最近になって市民権を得た存在のためショッカー世界でも未だ差別する者は少なくなく、アマゾンレジスターというアマゾンがつけている腕輪を隠すようにして着用している者も多い。
男はレレイをまじまじと見つめた。
(この子になら見せてもいいかもな…)
「……分かったよ、少し離れてな」
すると男は調理を中断し、一呼吸置いて強烈な熱風と蒸気が放つ。そしてアマゾン態、カニアマゾンに変身する。
「これがアマゾン………」
レレイはカニアマゾンをまじまじと見つめる。
「怖くないのか?」
「未知との遭遇を恐怖しては先には進めない。だから貴方のことも怖がらない」
「お嬢ちゃん、変わってるな」
そう言うとカニアマゾンは人間態に戻って調理に戻る。その時、レレイには男の口元は明らかに微笑んでいるように見えた。
(獣人、アマゾン、戦闘員、ショッカー……彼らを知るには彼らの文化や風習、種族構成を学ぶのが先決)
レレイはショッカー世界について知ろうと決意するのであった。
数時間後、レレイらは加頭に避難民達の住民登録をしてもらっていた。
「儂はカトー・エル・アルテスタン。こっちは弟子の……」
「レレイ・ラ・レレーナ」
「はい、カトー・エル・アルステンさんに……レレイ・ラ・レレーナさんね。年齢と性別、前の住所をこの紙に書いてください」
そして千堂らが救助したエルフの少女の番になった。
「私はコアンの森、ホドリューの娘、テュカ・ルナ・マルソー 165歳」
「コアンの森の……テュカ…ルナ…マルソーさんね……年齢は165……165!?」
加頭はテュカの年齢に驚く。どう見てもテュカは10代ぐらいにしか見えなかった。しかし改造人間に成ればかなり長寿になるケースは多数報告されるし、グロンギ族やオルフェノクのように不死身な種族もいるのでこの世界のエルフもその類だと思い、加頭は自分の脳を無理矢理納得させようとする。
そして加頭は年齢や性別などをカタカタとコンピュータに名前や年齢等の個人情報を打ち込む。
「それでは1人ずつ並んでこちらを覗いてください」
加頭に言われてレレイらは訝しげにコンピュータのカメラを覗きこむ。そして加頭は1人1人の顔や虹彩を撮っていった。
そしてコンピュータの側の印刷機から先程の写真付きの住民票を印刷して住民に渡す。
「すごい!精巧な絵!?」
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