第7話 オ・ンドゥルゴ基地
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ある街の酒場では命からがら炎龍から生還したコダ村避難民の話で持ちきりだった。
「炎龍が撃退された!?」
「嘘だろ!?」
「魔道士やエルフだってそんなの不可能だ。本当に炎龍だったのか?新生龍や翼龍の間違いだったんじゃないのか?」
「しかし現にコダ村避難民は5分の1の犠牲で済んだんだぜ!?」
その噂話をひっそりと聞いていた四人組…ピニャ率いる隠密偵察隊も炎龍から生き延びた避難民のことを話題にした。
「黒色の服と緑色の服を着たヒト種の兵士…ピニャ殿下、どう思われますか?」
ピニャの側近の女騎士、ハミルトンがピニャに尋ねる。
「分からん、だがこうして炎龍に遭遇してコダ村の避難民が無事なのがなによりの証拠だ」
口々にコダ村避難民の話をする4人に噂を流している張本人である避難民の1人、メリザが話しかけた。
「おっ、騎士さん達、あんたらも興味あるのかい?私は目の前で見たんだ。あれは只者じゃなかったね」
「その緑の人と黒の人の話、詳しく教えてくれるか?」
ピニャは金貨を取り出して、メリザに渡す。
「ありがとうよ騎士さん。それじゃあとっときのやつを1つ」
メリザはコホンと咳払いをして話し始めた。
「コダ村から逃げる私らを助けてくれた緑の人は12人、黒の人は24人いたよ」
「ふむ、黒の人の方が多いな」
「黒の人達は途中から骸骨みたいな格好をした兵士を連れてきてね。これがまたすごい力持ちの連中で、うちの荷車がぬかるみにはまった時なんか、たった3人で助けてくれたんだよ」
「炎龍が来た時はどうだったんだ?」
肝心の炎龍が襲いかかってきた時のことをピニャが質問する。
「炎龍が現れた時もものすごい速さの荷車で助けに来てくれたよ。緑の人らは魔法の杖で攻撃を始めたんだけど炎龍には効きぁしない。そんな中、緑の人の荷車に乗ってた黒の人の頭目が荷車から飛び出してね。ついに"アレ"が出たんだよ」
「アレって?」
「長いくちばしを持った龍さ……。
炎龍と同じくらいの大きさで組み付いたり、光の玉を放ったりして炎龍と戦ってたよ。最終的には黒の人の荷車が特大の魔法の杖を向けて雷を放って炎龍の左腕を吹き飛ばしたんだ」
話は終わりメリザは酒場の女給の仕事に仕事に戻った。
「とにかくすごい人達のようです。いかがでしょう、ピニャ殿下?」
「そうだな、そんな者達が帝国内にいたとはな……驚きだ」
ピニャは杯の中の酒を飲み干して考えにふけった。
千堂のショッカー防衛軍第1小隊と伊丹達、自衛隊第3小隊は身寄りのない避難民を乗せてオ・ンドゥルゴ基地にやってきていた。基地の機密保持の
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ