後編
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端な疲労感がある。体は傷だらけで服もボロボロだ。
「何か忘れている気がするな。」真田が自信なさそうに言った。
「そういえば、私らなんで階段を降りてきたんでしたっけ?」ゆかり も不思議そうな顔をする。
【ともかく影時間がもう間もなく終わります。そろそろ引き上げてください。】
「そうですね。転送ポイントへ行きましょう。」
『彼』が声をかけ、タルタロスから引き上げることとなった。
結局、その日の探索について、メンバー4人に奇妙な記憶の欠落があるものの、それが何かはわからないままだった。
寮に戻る途中、彼らは道を横切る一匹の黒い猫を見かけた。道の中央で猫は立ち止まり、こちらをじっと見つめる。
一瞬目が合った後、猫はそのまま闇の中に走り去っていった。
4人は何も言わずにその姿を見送った。
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