後編
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の為に、茨の道を進む者よ。このゾロが茨を払う剣となろう。迷わず道をつき進むのだ。』
「吾輩のペルソナ? あいつらと同じ力が吾輩にも?」
急に体に力がみなぎってくる。
モルガナは迷うことなく、一人でオイジュスと戦い続ける『彼』のもとに駆け寄った。
「我が決意の証を見よ!威を示せゾロ!」
モルガナのかけ声とともに疾風攻撃がオイジュスに襲いかかり、その攻撃を留める。
「いけ、セト!」
さらに『彼』のペルソナが追撃する。
モルガナはさらに続けてゾロを呼び出した。
その隙にようやく電撃のショックから復帰したゆかりが、美鶴と真田に回復スキルをかける。
モルガナの参戦で形勢が変わってきた。
【なぜだ。なぜただの人間がここまで戦える。】
「貴様は人間をなめすぎなんだ。」モルガナが叫んだ。
「人間はしぶとい。立ち止まることは有っても、そんなに簡単に生きて前に進むことをあきらめたりしない。」
ゾロが疾風攻撃を繰り出す。
「そうだ。それを俺たちが証明してやる。人間には立ち上がる力があることを。」復帰した真田が物理攻撃を放つ。
「私も一度は絶望した。しかし仲間に力を貰って再び立ち上がることができた。一人ではできないことも仲間とならできる。」
美鶴の氷結攻撃。
「そうよ。くじけた人がいたら、私たちがひっぱいてでも立ち直らせてやるんだから。」ゆかり のさらなる疾風攻撃。
オイジュスの体が萎縮していく。攻撃も弱まり、明らかに力を失って弱体化している。
「終わらせる!」美鶴が声を上げる。
『彼』がセイテンタイセイを呼び出した。
「決着はニュクスと付ける。下がれオイジュス。お前の出番はない。」
『彼』の叫びと共に、強烈な物理攻撃がオイジュスを粉砕する。
【おおおお‥‥】
オイジェスが唸り声を上げ、そして黒い塵となって消えていった。
長い戦いが終わり静寂が戻る。全員が力を使い果たしてその場に崩れ落ちた。
美鶴がふと顔を上げると、オイジュスの消えた後に、茫然と立ちすくんだ幾月が残っていた。
「幾月・・・」
声をかけられて、幾月が美鶴に顔を向ける。
「君たち。悪かったね。僕は何かおかしな妄想に囚われていたようだ。こうしてみるとなぜあれほど執着したのか、自分でもよくわからないよ。」
夢から覚めたような口調で幾月が答えた。
「理事長。あなたはタチの悪い奴に利用されていただけだったんです。」
美鶴が声を上げた。
「それも自分の意思をしっかり持っていなかったからだ。僕に、そこの猫くんほどの強さがあれば、抗うこともできたろう。僕の弱さのせいで大変な迷惑をかけてしまった。本当に申し訳ないことをした。」
幾月が頭を下げた。
「いえ、その言葉で充分です。おかげで私も心のわだかまりが解けました。これであなたを許すことができます。」
美鶴が
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