SS:母娘
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「そしてエックス様が私を見る度に懐かしそうにしてるのが不思議だったけど…今なら分かるわ。エックス様は私を通してお母さんを見てたんだってね。」
統治者時代に時々レヴィアタンに対して過保護だったのはルインの面影を持つ娘が心配だったからなのかもしれない。
「エックス、ルインお姉ちゃんのこと大好きだもんね」
「ほーんと、見てるこっちが恥ずかしくなるくらいにね。まあ、二百年も離れ離れだったんだから仕方ないんだけど」
ここに来てからのエックスのルインの溺愛ぶりは娘のレヴィアタンも恥ずかしくなる程であり、事情も分かるので何も言えないのが現状だ。
「まあ、今はこの顔は嫌いじゃないわ。寧ろ私と二人の繋がりを示すものだしね」
「ふふ、レヴィアタンもエックスとルインお姉ちゃんが大好きなんだね」
「………子供ってストレートよねぇ…」
無邪気な言葉に普段クールなレヴィアタンも少し照れる。
「待たせちゃってごめんねぇ!!」
ルインの声が聞こえたので振り返ると、LXアーマー状態のルインがこちらに駆け寄ってきた。
「あら、お母さん?遅かったわね?」
「ルインお姉ちゃん、レヴィアタン待ってたよ?」
まるでハルピュイアのように時間の管理がきっちりしているルインからすれば珍しいことだ。
「ごめんね、ファーブニルに遊んで欲しいって言われたから急いでスケジュール調整し直していたら遅くなっちゃった」
「あんの、戦闘馬鹿…女の約束に割り込もうなんて良い度胸してるじゃない…」
額に手を当てながら呟くレヴィアタンにルインは苦笑した。
「まあまあ、私はファーブニルと遊べて嬉しいよ?」
「もしお母さんがネオ・アルカディアにいたら私達を甘やかしそうだわ。」
もしルインが二百年間稼働していたら確実に自分達を甘やかしていたかもしれない。
いや、意外に公私混同はしないからそこら辺はきっちりするのかもしれないが、ネオ・アルカディアから離れた以上は想像しか出来ない。
「それにしてもお母さんのアーマーは…女にしては無骨な感じがするわよね」
女性的なアーマーであるレヴィアタンに対してルインのアーマーはエックスやゼロのような男性型のレプリロイドが纏っていてもおかしくはない形状だ。
勿論顔立ちや体つきでルインを男性だと勘違いする者はいないだろうが。
「昔はそういうのよりも性能だったからね」
苦笑と共に言うルインはレヴィアタンに手を差し伸べた。
「それじゃあ、行こうよレヴィアタン」
「ええ、負けないわよ」
「行ってらっしゃーい」
互いに手を繋いで海に飛び込んだ二人にアルエットは手を振った。
普段なら水中に特化したレヴィアタンが速度で上回るのだが、まだ本
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