第8章:拓かれる可能性
第240話「根源接続」
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達と違うのは、緋雪と“天使”が互角に渡り合えている所だ。
強さで言えば緋雪もかなり強い。
そのため、物理的な強さならば“天使”と対等に渡り合える。
「(一対一なら勝てる!でも、二人以上だと……!)」
それでも、一人が限度だ。
“性質”の効果も合わさり、二人以上が相手だと緋雪も防戦一方になる。
「片方は受け持ちます!」
「任せるよ!」
そこで、アミタとキリエが改めて片方を相手する。
これで緋雪は一対一に持ち込め、互角以上に渡り合える。
「はぁっ!!」
「ぐぅっ!?」
一撃をまともに当て、“天使”を吹き飛ばす。
これにより、緋雪に少しばかりの自由な時間が出来る。
「……見えた」
―――“破綻せよ、理よ”
その時間で、緋雪は他の皆が相手している“天使”や神の“瞳”を捕捉した。
そしてその瞳を握り潰し、全員にダメージを与える。
「シッ!」
それを見届ける事もせず、緋雪はそのまま先程の“天使”を追撃する。
他の事に気を取られれば、すぐに押される。
そのため、目の前の敵に集中し続けた。
「(皆が頑張ってる。……後、もう少しで……!)」
八束神社が戦場になっている最中、司はその渦中にいた。
根源への接続まで、あと少し。
それまで、皆が時間を稼いでいてくれている。
一見優勢に見える戦闘も、かなりの精神を削っている。
押し負けるのは時間の問題だろう。
「このっ……!邪魔を……!」
「させる訳には、いかないよ……!」
「ここで食い止める……!」
司を集中狙いしようとするのは、優輝だけではない。
他の神々や“天使”も、司を狙っている。
それを阻止するため、クロノやユーノが的確に妨害する。
力を失った神夜も、“意志”だけで食らいついていた。
「ッ……!」
その時、司に何とも言えない感覚が襲い掛かる。
全てを内包する大地のような、そんな暖かさ。
それでいて、全てと繋がったような、そんな感覚が。
「(繋がった……!)」
“世界”そのものの根源に、ついに接続した。
司はそう確信した。―――だが
「ッ……ぇ……?」
自我が塗り潰されていく。
当然と言えば当然だ。
一個人が、世界そのものと繋がるというのは、あまりにも身に余る行為だ。
人間でしかない司にとって、自殺行為と大差ない。
「ぁ…………」
後もう一手。
繋いだ“世界”の“領域”を、皆に共有しなければならない。
個々人で対抗するのではなく、“世界”全体でイリスに対抗する。
それを為す、もう一
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