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勿忘草-ワスレナグサ-
大きな罪
万屋「春」
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っかりしているな。
「分かった。」
「そろそろ、帰ろうか。」
「そうだね。」
 四人は部室を出て、並んで廊下を進んでいく。そんな日常が、「当たり前」のように感じていた。正門につくと、拓真と結城が帰っていった。いつもは一緒に帰るのだが、今日は用事があるそうだ。
「すごい所にまで、噂が広がってるな。」
「何がだ。」
 二人並んで、帰るのは久しぶりだった。
「サイトのことだよ。」
「ああ。あのサイトか。」
 今日、話していたことか。玲の方を見ると、何か言いたそうな顔をしていた。
「どうした。」
「実は私。」
 底で一旦間を置いてから、玲が言葉を続けた。
「万屋春の式川春(シキカワハル)は、実は私なの。」
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