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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第二百五十三話 気晴らし
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「そうか、遠い事ではないか、楽しみだな」
『そうですね、私も楽しみにしています』
それを機に通信を切った。それほど遠い事ではないか……。どうやら帝国軍のフェザーン侵攻はここ一、二年の内には実行されるらしい……。会える日が楽しみだな……、そう思う自分が可笑しかった。



帝国暦 489年 5月 25日  オーディン  ミュッケンベルガー邸     エーリッヒ・ヴァレンシュタイン



職場に連絡すると直ぐに繋がった。夜の八時を過ぎたのだがまだ仕事をしていたようだ。
「やあ、ギュンター。まだ仕事かい」
『いや、帰ろうとしていた所だった。何か用かな』
「少し話したい事が有る、こっちに来ないか」
俺の言葉にキスリングはちょっと戸惑う様な表情を見せた。

『それは構わんが、良いのかな、新婚家庭にお邪魔して』
生真面目な表情だ、冗談を言っているのかと思ったがそうでもないようだ。
「構わんよ、食事は?」
『いや、まだだ』

「分かった、用意しておこう」
『良いのか?』
「遠慮しなくて良いよ、待っている」
時間が無いな、有り合わせで良いだろう。どれ、久しぶりに料理でもするか……。

キッチンに行って冷蔵庫を覘いているとユスティーナとシュテファン夫人が心配そうな顔で近づいてきた。キスリングが来る事を伝え食事を用意するのだと言うと自分達が作ると言い出したが気晴らしに俺が作ると言って諦めさせた。もっとも心配そうに俺を見ている。

ホウレン草、もやし、ジャガイモ、タマネギを取り出す。それとキノコだ、シュタインピルツとフィファリンゲが有るな、良いだろう、十分だ。他にはソーセージが有る、これを使うか。あいつは野菜をあまり摂っていないだろう、今日はたっぷりと食べさせてやる。それと卵を二個と固形コンソメを取り出す、こいつを忘れてはいかん。

その他にレトルトのチキンドリアを取り出す。この家でレトルト食品? と思うだろうが俺もミュッケンベルガーも軍人だ。休日でも急な呼び出しをかけられる時もままある。腹を減らせてはいけない、レトルトなら着替えて準備をしている間に用意できる。時には地上車の中で食べる時も有るのだ。レトルト食品は必要不可欠と言って良い。

ホウレン草は五株、もやしは適当に二掴み、ジャガイモ一個、タマネギは半分、キノコは多めに用意する。野菜を良く洗い、ホウレン草、ジャガイモ、タマネギ、キノコを適当に切った。そしてフライパンを取り出し、アルミホイルを敷く。

フライパンに水を約二百五十CC入れ調味料を適当に入れる。そして固形コンソメを半分だ。その上にホウレン草、ジャガイモ、タマネギ、キノコを適当に載せる。ソーセージに包丁で切れ目を入れてから野菜の上に載せる。塩コショウを振ってアルミホイルで覆いその上にフライパンの蓋
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