44 教会のピアノ
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た、彼は恋する男子でもあり、クラスメイトの笹山かず子に恋していた。だが、夏休みはその笹山に会えず、彼にとっては非常に憂鬱な夏休みであった。早く学校が始まって欲しいと思っていた。
彼が教会を通りかかっている時、ピアノの音が聞こえた。
(ピアノの音だ・・・。誰かが弾いてるのかな?)
その時、ピアノの音が途中で止まった。
(急に消えた・・・?幽霊か何かなのか!?)
藤木は恐ろしくなった。
「ひい〜!」
藤木は走って逃げ出した。逃げる途中、大野と杉山に出会った。
「よお藤木、どうしたんだ?」
「あ、大野君、杉山君!聞いてくれよ!教会に幽霊が出たんだ!!」
「幽霊!?お前、何言ってんだ?」
大野はバカバカしく笑った。
「そうだな、マジでありえねえぜ」
杉山も笑う。
「ほ、本当だよ!!教会からピアノが弾いてると思ったら急に止まったんだ!」
その時、まる子とたまえも現れた。
「あれえ〜、アンタたち、どうしたのお〜?」
「ああ、さくら、穂波。藤木がよお、幽霊が出たって怖がってんだよ!」
「ええ、幽霊!?」
まる子は驚くと、ぞっとした。
「まるちゃん、そんなのある訳ないよ・・・」
冷静なたまえは突っ込む。
「藤木、何か勘違いしてるんじゃないの?教会のシスターが弾いてたんじゃないの?」
「ち、違うよ、本当に途中で止まったんだ!」
「まあ、俺達で突き止めようぜ!」
「そうだな!」
「明日の10時に教会の前で集合だ!」
「おう!」
皆は約束した。
(嫌だよお・・・)
藤木は弱音を吐いた。
三河口が札幌市内の駅に到着したのは夕方だった。
「やっと札幌か・・・」
「健ちゃん」
三河口を名前で呼ぶ声がした。羽柴家の次女で従姉のありである。
「ありちゃん」
「遠くて疲れたでしょ、送ってあげるよ」
ありは車を出していた。
「はい、ありがとうございます」
三河口はありの出した車でに乗った。さりの姉だが、さりとはまたどこか違う所がある。
「札幌は清水と違って涼しいでしょ?」
「はい、確かにあまり汗かいてませんね」
「札幌って夏を過ごすには快適よ。まー、冬は雪が沢山積もって寒くて大変だけどね」
「はい。俺は寒いの苦手ですから。ところで旦那さんは?」
「ああ、仕事終わりにして帰るとこだと思うよ。そういえば、悠ちゃんも私も何か変な感触するようになったんだよねー」
「ああ、俺もです」
話の続きをしている途中、ありが今住んでる家に到着した。
「まあ、長旅だったし、ゆっくりしていって!」
「はい」
かよ子はこの日も宿題を朝のうちに済ませてしまおうと思っていた。「夏休みの友」と呼ばれる漢字と計算のドリル部分は3分の2は終わらせた。その時、急に声が聞こえた。
「貴
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