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【お試し版】もしも十二国記の転生者が王になったあと蝕で真・恋姫?無双の世界に流されたら?@
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「徇麟、よくやってくれた」

 洛陽郊外。董卓軍の本陣へと麒麟が優美な姿で空を駆けてくる。それを嬉しそうに舜極国徇王は見ていた。周囲の董卓軍の将兵たちはいまだ愕然とした面持ちで、その光景を見ていた。麒麟や空行師の存在を知っていた董卓や賈 ?たちでさえ。

 徇麟に続けとばかりに舜国左将軍、公孫?が空から白馬義従を引き連れると、地に降り一斉に伏礼をした。
 最速の麒麟の足で以て、反董卓連合との決戦前に援軍を連れてくるのに成功したのである。




 虎牢関から撤退した董卓軍は洛陽郊外に布陣していた。その数は7万余騎。兵数11万を号していた当初に比べると随分減ってしまった。ただそれは敗北による被害ではない。ほぼ無傷である。


 士気が低く裏切りの可能性が高かった何進所縁の将兵を遠ざけたためであるからだ。籠城戦では目を光らせることができても、野戦での内応を防ぐのは困難なのである。
 だから、信頼できる将軍に預ける。


「丁原殿、徐栄殿。お任せしました」
「相国殿。なあに、足止めくらい任せんしゃい」
「もし別働隊が来たら――倒してしまっても構わんだろう?」

 
 しかし、董卓軍の予想外の連戦連勝を受けてか。旧何進派の将兵は、当初に比べ手のひらを返したように協力的であった。そのため洛陽への迂回ルートを守備するよう指示してある。
 武勲を立てるには足りないが、それなりに重要な役目であり旧何進派の将兵の士気も低くはない。皇帝直々に言葉を貰ったのも大きいであろう。


 他方、25万余騎とも言われた反董卓連合は、15万を切るまでに痛撃を受けていた。なんとか洛陽郊外へと駒を進めてきたものの、水関、虎牢関と醜態を晒し続けてきた。


「おーほっほっほ、董卓さんは強敵でしたが最後に華麗に勝利するのはわたくし袁紹以外に他なりませんわ!」
「麗羽様、勝ち筋は見えておりますが、用心は必要です」
「田豊さんは心配性ですわね」


 戦術的には負けたが戦略的には勝っている。それが反董卓連合の面々の認識であり、兵数もほぼ倍する。
 洛陽は象徴的な都市であり防戦には向いていない。故に、決戦は洛陽郊外の平野であり、万に一つにも負けることはあるまい。
 籠城戦と違い、野戦は兵数の差が有利不利に如実に現れるのだから当然であろう。将帥の質だって負けていない。


「はわわ、董卓軍が何を考えるのかしゃっぱりわかりましぇん。噛みました」
「あわわ、これは軍師の賈 ?の策ではありましぇんね。おそらく張角が献策しているはずでしゅ。噛みまみた」
「朱里ちゃんと雛里ちゃんは心配性だよ〜。きっと大丈夫ですよね。ご主人様?」
「うん。俺が知る歴史でも董卓は敗れている。史実通りだと洛陽に火をつけて逃げるだろうから、この一戦で決
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