リュー君のお仕事@
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<グランバニア>
ティミーSIDE
僕の目の前にはボルガーレ子爵と息子のマーレスが、僕の右前方の玉座に向かい、膝を付き畏まっている。
その玉座には僕の父…グランバニア国王リュカ陛下が、辟易した顔で座っている。
父さんの右隣には、国務大臣のオジロン、その右には先日、軍務大臣に昇進したピピンが並んで立っている。
つまり今は謁見中だ。
貴族の一人、ボルガーレ子爵が謁見を願い出てきたのだ。
基本的に毎日謁見を申し込む人が居る。
陛下に直訴したい事や、困った事などを言って解決をお願いする。
中にはご機嫌伺いの為に来る者も少なくない…
以前(オジロンが代理王をしていた頃)は、位の高い人から順に謁見していたらしい。
位の低い人は、陛下への目通りも出来ず、係の人に用件だけ伝える事もあったらしい…無論それは陛下の耳には入らなかったそうだ。
しかし父さんになってからは、先着順で謁見する事にしたのだ。
しかも1日5件と限定をした。
不平不満を言う人はキリがないから…
そしてボルガーレ子爵で本日4件目…
貴族と言うのは待たされるのが嫌いらしく、控えの間で随分と騒いでいた!
しかし、それを聞いた父さんが大激怒し、ボルガーレ子爵を殺しかねない勢いで怒鳴りつけていた。
その為か、さっきから一向に本題へ入らず、挨拶なのかゴマ擂りなのか分からない前口上が続いている…かれこれ15分…
「……………でして、陛下の政務の大変さは、重々承知しております。私が少しでも軽減でき「もういいから、本題に入ってくれないかな!?」
さすがに我慢の限度が来たみたいだ。
先程、こっぴどく怒鳴りつけてしまったから、少しは遠慮したみたいで、15分も我慢してたよ。父さんが…
出来れば、あと13分早く我慢の限度が来てほしかったけど…
「これは…申し訳ございません!ついつい陛下の政務の大変さ「本題入れっつってんだよ!!」
「はいぃぃぃ!!じ、実はですね、陛下にお願いがあって本日参りました!」
「んで、何?」
父さん、かなりなげやりだ!
「はい!我が領地の治安を維持すべく、増兵の許可を戴きたいのですが!」
「あ゛?勝手に増兵すればいいだろ!許可なんか必要ない!しかし子爵の領には、大規模な自警団があっただろ!?治安に問題は無いと思うが…?」
「いえ…その自警団は、平民が勇士で結成した物でして…今回は我が子爵家の兵を増やしたいのです…」
「どっちでもいいよ!勝手に増やしゃいいじゃん!」
「で、では…税金の免除を…お願い致します…」
以前、貴族達が挙兵した時に『貴族が大群を有するのは危険である』と言う結論に達した為、各貴族の軍事力を奪う事となった。
しかし領地を守る為には軍事力は必要な為、全てを奪うわけにもいかず、取った方法
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