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勇者戸希乃を信じてほしい
第二話
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ら?でも魔王と勇者の信頼関係って。うーん……。



「マリアさんって、どこまでついてこられるんですか?」

 考えてみればマリアさんはごく普通の一般人なわけで、魔王討伐とかによくついてくる気になったなぁ、と。

「勇者様が必要とされる限り、お傍にてお仕えいたしますよー」

 それってことと次第によっちゃラストの魔王との決戦までってことなんですけど、いいんですか!?
 ……まあ、魔王は私が抱っこしてお昼寝中ですけど。



 そんなこんなで五日間の旅の末、やってきました隣街。
 隣、遠すぎませんか?

「それでは勇者様、私は市場に買い出しに行ってきますね」

今夜の宿泊先を決めるとマリアさんは今後の旅のための買い出しに行ってくれます。
その間に私は仲間集め。作業は分担して進めるのが効率が良いのです。

 この街は過去にもたくさんの勇者の同行者、つまり冒険者を輩出してきた街だそうで、伝統的にそういった人々が集まるそうです。
 頼りになる仲間が見つかりそう。

 仲間を募るといえば冒険者の酒場とかギルドとか!
 私はまだ未成年だけど、この世界の法律ならちょっとぐらい呑んでもいいよね?ね?ね?

「冒険者の酒場?ギルド?なにそれ?」

「え……冒険者たちが集まる……」

「冒険者?」

 道行く人に勇気を出して聞いてみたけど、いきなり話が通じません。

「そりゃそうだ。冒険者なんて仕事はないからな」

「え、でも……」

「定職についてるわけでもなく、日がな一日武器持ってうろつきまわって、モンスターを殺して金品を強奪する。よく言って無職、はっきり言えば強盗だよな」

「ご、強盗!?でもモンスターは悪いやつだから……」

「悪いやつだったら裁判もなしに殺すのか?」

「巨大ネズミに裁判なんて」

「あいつらはまあそうだな。でもそれはあいつらが悪いからじゃない。あいつらは本能に従って生きるために食べようとしているだけだ。だからお前があいつらと戦うのは言ってみりゃ害獣退治だな」

 害獣ですか。いきなり勇者から市の衛生局員にクラスチェンジしちゃった。

「ゴブリンとかオークとかは……」

 まだ出会ってないんですけどね。

「あいつらは確かに低いながらも知性はあるな」

「でもいちいち裁判なんかしてたら、殺されちゃうよ!」

「だが、あいつらだって悪いわけじゃない」

「???……どう言うこと?」

「あいつらはただ単にお前の敵なんだよ。そしてお前は勇者なんて祭り上げられているけれど、要は兵隊。まあ常設軍に属しているわけじゃないから傭兵だな」

 今度は傭兵にクラスチェンジ。

「敵なら殺していいの!?」

「いいんじゃないか?敵
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