前編
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撃に美鶴と真田がダメージを受けて膝をつく。
すかさずアイギスが「オルギアモード」と叫び、リミッターを解除して二人の前で盾となる。
真田と美鶴の代わりに順平と天田が飛び出し、ゆかり が美鶴と真田に回復スキルかける。
激しい攻防が繰り返され、やがて活動限界がきて行動不能になったアイギスの代わりに、コロマルが前に出てケルベロスを呼び出す。
『彼女』はペルソナをメサイアに付け替え全体回復スキルをかける。
回復した美鶴はすかさず立ち上がると、限界に来ていた天田と入れ替わった。
さらにダメージを受けて退いたコロマルに代わり、ゆかり がイシスを呼び出して疾風攻撃を放つ。
まさに総力戦。こちらの必死の攻撃を死神は平然と受け止め続けた。一方、こちらも以前のように一撃で行動不能に陥るようなことはないものの、それでもぎりぎりの状態が続いた。
戦いは果てしなく続くかのようで、気力と体力がみるみる消耗していく。
どのくらいの時間がたったのか・・・。果てしない攻防に思えたが、時間にすれば15分から20分といったところだろうか。
しかし、前衛・後衛入れ替わりながらとはいえ、死と隣り合わせで全く気の抜けない状況の中、休みなく戦い続ける20分は永遠に思えるほど長い。
敵の攻撃は強力で、絶え間なく防御スキルをかけているにもかかわらず、一撃でこちらに大きなダメージを与えてくる。防御と回復と攻撃が連携して繰り返され、綱渡りのような戦闘がひたすら続く。ひとつ間違えば、それで誰かが死ぬ。
何度、回復スキルをかけられても、疲労はどんどん蓄積していった。全員、集中力の限界が近かった。
ゆかり は精神的にも体力的にもいっぱいいっぱいの状態で、ただ敵の攻撃を避け、反撃することだけに専念していた。
【みなさん、あと少しです。頑張ってください!】
風花の声にハッとし、改めて死神を見る。気づけば明らかに敵の動きがおかしくなっていた。
さすがの死神も、繰り返し与え続けた最大級の攻撃の蓄積で、いつしかかなりのダメージを受けていたらしい。
「あと一息だ。たたみかけろ」
ここぞとばかり、美鶴が全員を鼓舞する。
死神の変調にみんなが勢いづいた。
真田が応じて電撃を放ち、順平が物理攻撃を行う。
死神が大きく体制を崩した。総攻撃チャンスだ。
「終わらせる」
美鶴がそう叫んでゆかりの前に飛び出た。
だが、そのタイミングでいきなり死神が攻撃を放ってきた。
「危ない!」
とっさに美鶴を突き飛ばす。次の瞬間、ゆかり は激しい衝撃を受けて吹っ飛んだ。
激痛と共に目の前が真っ暗になる。
意識を失う寸前、どこか遠くから『彼女』の「メギドラオン」という掛け声が聞こえた気がした。
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