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ペルソナ3[百合] 求めあう魂
前編
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彼女は一度うなずき、さらに厳しい表情で語り続ける。
「ニュクスに勝つために、我々はさらに力をつける必要がある。絶対に負けられない戦いだ。
しかし、残された時間はあまりにも短い。短時間で力をつける手段としては、実戦に勝るものはないだろう。
そこで死神シャドウだ。これまでは逃げ回ることしかできなかった相手だ。しかし、あの『刈り取るもの』を倒せずに、ニュクスを倒すことは難しいだろう。
戦っておけばさらなる経験も積めるし、倒せれば自信もつく。ニュクスとの決戦の模擬訓練としては最適の相手だと考えた。我々の戦いの総仕上げとしてやっておくべきだと思う。」
場が静まり返る。
死神シャドウ『刈り取るもの』は、タルタロスの同一フロアにある程度の時間とどまると出現する強敵だ。探索やシャドウとの戦闘にあまり時間を取られていると、まれに遭遇してしまうことがある。これまでも何度か交戦したことがあり、その桁違いの強さに命からがら逃げだしたものだ。
最近では、ともかく時間を短く切り上げてフロアを移動し、極力 出会わないようにと気を配ってきた相手だ。安全を考えれば、まともに戦うというのは有り得ない選択だった。
しかし最終目的のニュクスに本気で勝とうと思ったら、安全第一などと言ってもいられないだろう。できることはなんでもやっておくべきなのは確かだ。
それにしても、死神シャドウ相手に模擬訓練とは大胆な発想だ。自分がただイライラを募らせている間に美鶴はそんなことを考えていたのかと、改めて感心してしまう。
とは言え、この厳しい選択を決心する為に、美鶴はどれだけ一人で悩み、葛藤したのだろうか。昼間、『彼女』におかしなことを言われたせいか、ゆかり は美鶴の様子が気になって仕方がなかった。
よく見れば、美鶴はぎりぎりまで思い詰めた余裕のない表情をしていた。その様子に不安を覚えた ゆかり は思わず声を上げていた。
「先輩・・・あの、それって命がけの模擬訓練ってことになりますよね。」
「ああ、そうなる。」
美鶴が ゆかり を見返し毅然と答える。
「じゃあ、実施は全員の一致で決定することにしませんか。」
美鶴がハッとしたような表情を浮かべた。いつもの彼女なら自然にそうしていたはずだ。美鶴もゆとり無くして気が回らなくなっているようだ。
「・・・確かに・・・そうだな。私の独断で進めるべきことではなかった。
みんなの意見を聞かせてくれ。事が事だから、全員の気持ちが知りたい。」
少し戸惑いの表情を見せつつ、美鶴が改めてみんなを見回した。
そこで、すかさず ゆかり が手を上げる。
「私は賛成。残された時間で力をつけるって言ったって、この後何したらいいかわかんないし・・・ニュクスに本気で挑むなら、それくらいの覚悟が必要なんだと思う。」
改めて賛同することで(自分はいつでも美鶴を応
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