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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百四十五話
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だ。

クロエの気功を廻し、体を洗う。

「……………………」

「おい。俺の下半身を凝視するな」

「束お姉さまが、男は女の裸を見ると反応する物だと」

「それは人間の話。俺には関係ないの。ほら、髪洗ってやるから。前向け」

「はい。お兄様」

一夏がクロエの髪を洗ってやり、湯船に浸かる。

湯船に黒と銀の髪が広がる。

その中で、クロエが一夏の肩に触れた。

「…………………………」

「気になるのか?」

一夏の肩の肉と、サイコシャードを人工被膜で覆った義手の間には僅かながら隙間がある。

「はい。多少」

「ISの実験で手足がな。元に戻らない物だから切除した」

「そうですか」

義手が浮いている近くの肌は他と変わらず吸い付くような白い肌だ。

「一度、全ての義手を外していただけませんか?」

「かまわないよ」

倒れないよう飛行魔法で体を水中に固定した。

サイコミュによる感応操作と硬化魔法による義手の固定を解除。

魔法で動かされた義肢がざばっとお湯から出て、浴槽の隣に置かれた。

「こんな感じさ」

クロエの目に四肢の無い体が映る。

「その手足は、再生しないのですか?」

「手足のほとんどが封印されていたような物でね。
それを壊せなかったから、仕方なくこうしてるんだ。
幸い、手足の情報までは失われなかったから、サイコシャードにサイオン体を重ねて動かせてるよ」

一夏の右肩が仄かに光る。

その光は透明な管の中を広がるように伸び、やがて一夏の腕を形作った。

「この腕は、俺の肉体に重なっていたはずのサイオン体の腕…要するに魂の腕だ」

光る腕が、クロエの頬に触れた。

「不思議な、感触ですね」

「触られていないのに触られている感覚があるだろうね」

サァッ…と腕が消えていく。

「お兄様」

クロエが一夏を後ろを向かせて抱き寄せた。

「クロエ?」

「お兄様は、自分が不自由な体だから私を助けたのですか?」

「俺の手足が義肢なのは関係ない。仮に俺が五体満足でも助けたよ」

「では何故?」

「お前が妹だからだよ。同じデザインベイビーだったから。だから助けた」

「私以外の妹達は?」

「ラウラは………どうだろう。助けたと言えるんだろうか」

「あの子は、嬉しそうにしています」

「そう、だね」

「他の子はどうなのですか?」

「お前と、ラウラと、円香。それ以外はこれ以上どうしようもない。
心がないんだよ。だから彼女達は何も望まない。望めない。
だから俺達にできるのは、これ以上彼女ら……いや、俺達みたいなのが産み出されないように施設とデータを破壊すること。
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