第二十四話「フィルアデス大陸北方戦争・T」
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!!!!う、腕が!俺の腕が!」
「くそっ、何も見えねぇ!」
「まさか魔導砲か!?」
陣地は一瞬にして阿鼻叫喚の嵐となる。アルマースは必死に落ち着かせようとするがナチス・アトランタ第三帝国の方から聞きなれ音が聞こえてくる。
夜空にうっすらと何かが飛んでいるのが分かる。ワイバーンとは違いばばばばばっ!と凄い音を出している。
その何かは両脇から何かを射出しこちらへと放ってくる。それらは何か当たると爆発を起こし更なる被害を出していく。更に前線から銃声が聞こえてくる。どうやら敵は暗闇に乗じて近づいてきていたようだ。
「くっ!これではまともな応戦など出来るはずがない!撤退だ!撤退しろ!」
アルマースはそう叫び自らも前線を離脱する。西部方面連合軍は一体どのくらい生き残れるのか。そう考えながら馬を使わずに背を低くしながら走る。馬で逃げては敵に見つかる可能性が高くなるからだ。
結局、夜明けが続くまで攻撃は続いた。あの後はナチス・アトランタ第三帝国のジェット戦闘機の攻撃も加わり苛烈な攻撃が行われた。夜が明けると一面はクレーターと連合軍の死体で自ネイは埋め尽くされていた。西部方面連合軍の被害は十五万を超え後方の砦まで撤退できたのは五万にも満たなかった。
「これでは反撃どころか防衛も難しいな……」
逃げ切る事に成功したアルマースは前線に偵察を出すも誰一人として戻らず敵の情報をほとんど知る事は出来なかった。唯一分かったのは自分たちでは戦いにすらならないという絶望的な事のみだった。
しかし、他戦線はもっと悲惨であった。アイア共和国はナチス・アトランタ第三帝国の戦車部隊に戦線が崩壊しまともな防衛が出来ず驚異的なスピードで領土を奪われていた。
パーカ王国軍も野砲の砲撃と戦闘機の攻撃を受け壊滅し第二前線に撤退する事となった。この時点で連合軍の死者は三十五万を超え連合軍の前線にいた軍勢の半数以上が壊滅するのであった。
これを受け海上封鎖をしていた連合軍艦隊は沿岸で防衛するナチス・アトランタ第三帝国海軍と戦闘を行い沿岸部から侵攻する事を決定するのであった。
ロウリア王国の船団4000隻以上に比べれば半数以下だがそれでも大規模な船団はゆっくりと進み始めるのであった。
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