2nd season
16th night
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顔は出ないから心配しなくて良いぞ」
「は、はぁ……」
「まぁ、こういうのも店の仕事でね」
カメラマンが車から距離を取り、向きを変えつつ何枚も写真を撮影していく。社長や柴崎がカメラマンと写真を見ながら相談し、社長が納得すると片付けに入る。
「……よし、撮り終わったな。今日はこれで終わりだ。各自作業を終えたら解散してよし!」
「お疲れ様でした!!」
「お疲れ様です!」
青年二人の晴れやかな表情に、柴崎もどこか嬉しそうな笑みをこぼす。
「次は最初から最後まで走り倒しだ。楽しみだな?」
「ひぇー………いや、楽しみです」
「ですね。最高に楽しいです!」
「………そう、その気持ちを忘れるな。それがあれば、ずっと走れるだろう」
「はい……ありがとうございました、柴崎さん」
「おいおい、礼を言うのはあの場所でこいつを乗りこなした時まで取っといてくれ」
「ハッハッハッ!若いってのはいいなぁ!」
後日。撮られた写真が業界紙を賑わせ、界隈各所に激震が走るのはまた別の話。
同日の日が落ち始める時間、箱崎PA。ガレージフェイトを出たインテRの青年は「金色の不死鳥」を連れている。まだ制限の解禁時間までは相当時間があり、彼らからすればゆっくりと車を慣らせながら調子を見る時間帯と言えるだろう。
「しかしまぁ、すっかりここも人が減ったなぁ……ちょっと前なら飲み物だトイレだってだけでも散々苦労した記憶しかなかったんだが」
「まぁ、カリスマがいなくなってブームが去ったといったところだろう。その内またああいった人は現れるだろうけどな」
それこそ数ヶ月前であれば彼らの記憶通りで、これからウォーミングアップをする走り屋達と、通常利用するトラックやタクシーなどの商業ドライバーとで、賑わいを通り越して行列ができ、スペースを取り合わざるを得ないほどの混雑を起こす時間帯であった。しかし、かの「流離いの天使」がこのエリアから離れてしばらく経った今、デートスポットとして使われる一部の大型PAを除けば、走り屋達が減ってきている分混雑していない。
「ボスキャラはまだまだいるんだがなぁ。例の疾風さんが旗印にならんかね」
「カリスマとボスキャラは別だろうに。それに彼はそういうタイプではないね」
「確かにな」
下道のスタンドで給油を済ませた二人。ウォーミングアップ前の状態確認をしていると、緑のエスプリV8が入って来た。その後ろには、白いアルファロメオ8C。
「以前見かけたときにもしやとは思ったが、やはりその車できたか。私の車がわかっていながら、中々えげつないことをする」
「まぁそう言わんといたって。このアルファは向こうで鈴鹿や岡国のイベント出るために用意したらしいわ。俺のエスプリも一緒に出るつもりやし」
「私達は
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