第2章:奔走
第9話 『散りゆく想い』
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「氷川君の歓迎会だよ」
「……かん……げいかい?」
突然の事に、洸夜は思わず首を傾げる。
「そうだ。なんだかんだでお前の歓迎会やってないからやろうって事になったんだ」
「祐治君が提案してくれたんだよね」
「おま、それ言うなって……」
「祐治が?」
「……ああ」
気恥ずかしそうに、祐治は頷く。
対して洸夜は、一同を改めて見る。
「じゃあ、今日は練習じゃなくて???」
「洸夜の歓迎会だ」
大樹がそう答える。
「え、マジで?」
「マジだ。なんだ、普通に練習の方が良かったか?」
やや皮肉気味に、雅人がそう尋ねる。
「まあ、それもあるけど???素直に嬉しい」
「なら良かったよ。と言うわけだ、改めて洸夜???ようこそCrescendoへ」
そう言って手を差し出す祐治。
洸夜は迷うことなくその手を取る。
「歓迎してくれてありがとう祐治。俺も、Crescendoのキーボードになった以上その自覚を持って取り組ませてもらう」
「ああ。頼んだぜ」
そう言って、互いに微笑む。
「改めて、宜しくね氷川君」
「宜しく頼むぞ、洸夜」
「せいぜい頑張ってくれ」
「ああ。3人も宜しくな」
「じゃ、パーっとやりますか」
祐治がそう言うと、雅人が手にしていたビニール袋を祐治に手渡す。
「ほらよ」
「ありがとう」
「それは?」
「飲み物と、菓子」
「わーお。用意周到ですね」
そう言った洸夜は苦笑する。
「今さっき3人で買ってきたんだよね」
「だから遅れたのか」
結弦の言葉に、洸夜は頷くのだった。
その横で、祐治が紙コップを取り出し全員に手渡す。
そして、その中に飲み物を注いでいく。
「じゃあ、洸夜加入を祝って乾杯!」
「「「乾杯!」」」
「いきなり過ぎない?!」
突っ込みを入れながらも、洸夜は周囲と同調する。
こうして、練習と称した洸夜の歓迎会が始まった。
因みに歓迎会の後、普通にセッションもするのであった???
その後、Roseliaの練習に呼び出された洸夜はCiRCLEで待機していた。
「……洸夜?」
「あ、紗夜」
ロビーで待機していた洸夜の元に、紗夜が現れる。
「早いわね」
「先にCiRCLEにいたからな」
「そう」
そう答えた紗夜は、洸夜の前の席に座る。
そして、互いに何かすることもなく座っていると、リサが現れる。
「あ、紗夜。それに洸夜も」
「うーすっ」
「早いわね。今井さん」
「うん。長めに練習したくてね」
「なるほど。あ、取り敢えずスタジオ入るか?」
「そうね」
そう言って、3人はスタジオ内に
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