暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第8章:拓かれる可能性
第238話「足掻け、限界を超えろ」
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 その上で、全力全開だ。

「ふっ、ッ、ッッ……!!」

 レイピアを振るう、剣先が逸らされ、受け流される。
 即座に引き戻し、その隙を椿の矢が補う。
 再び攻撃、逸らされるのを防ぎ、袈裟斬りを繰り出す。
 しかし、今度は最小限の動きで躱され、カウンターが放たれる。
 葵はそれを予想しており、足元から“呪黒剣”を放つ。

「射貫くッ!」

「ッ!」

 それを躱した所へ、椿が渾身の一矢を放った。
 優輝はそれを刺突で相殺。その際に手に持っていた武器が壊れる。
 直後、大量の武器群が椿と葵目掛けて降り注ぐ。

「この程度!」

 葵がレイピアを生成し、呪黒剣と共に迎え撃つ。
 椿も霊術で相殺しつつ、矢で優輝を狙う。

「(消えた……!)」
 
 だが、その時には既に優輝は瞬間移動で姿を消していた。
 このままでは再び司を狙われるだろう。

「そこよ!」

「ッ!?」

 それでも、椿は即座に優輝の位置を察知。矢を放った。
 矢自体は防がれたが、それでも動きを一瞬止めた。

「はぁあっ!!」

 その一瞬があれば、葵が再び間合いを詰めるのは可能だ。

「……どうしてすぐわかったのか、とでも思ってる?」

「…………」

「今の貴方に、教える義理はないわよ」

 そう言って、椿は再び矢を放つ。
 葵が必死に食らいつき、決して引き離されないように、隙を椿が潰し続ける。

「(着地から僅か数分。私の神力を浸透させ続けた甲斐があったわ……!)」

 優輝の瞬間移動先を察知出来たのは、椿の神としての力だ。
 更地になった八束神社だが、そこへ椿が神力を浸透させていた。
 さらに、霊脈の力を合わせて草を芽吹かせ、それを介して察知したのだ。

「(今、この場は私の“領域”。ならば、全て見通せるはず……!)」

 神としての領域、所謂“神域”と言える場所。
 それを椿は疑似的に再現し、そこを“領域”としていた。

「(優輝の姿を見失えば、ただでは済まない。絶対に、見逃さないんだから……!)」

「こ、のぉおおおおおっ!!」

「ッ……!」

「(葵も、限界を超えて頑張ってる。絶対に、足止めする……!)」

 導王流を考慮した上で動き、創造魔法による攻撃も相殺する。
 その上で、突破されないように立ち回る。
 至難の業だが、椿と葵の連携だからこそ、何とか熟せていた。









「サーラ!」

「分かっています!」

 なのは達や椿達が奮闘する傍らで、サーラとユーリも奮闘していた。
 相手は祈梨。規模の大きい攻撃を連発してきていた。
 ユーリが攻撃を迎撃し、討ち漏らしをサーラがカバーしつつ、攻勢に転じていた
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