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レーヴァティン
第百四十四話 リスボン掌握その一

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               第百四十四話  リスボン掌握
 順一を使者に送りかつ芳直が率いる水軍も出してからだった、久志は今度は剛に対して声をかけた。
「陸の軍勢はな」
「僕がだね」
「ああ、率いてな」
 そのうえでというのだ。
「リスボンに向かってくれ」
「わかったよ」
「五万の兵でな」 
 兵の数も話した。
「ヌミディア騎兵も率いてな」
「そうさせてもらうね」
「あとな」
「あと?」
「進路にある勢力はな」
 連合王国内の彼等はというのだ。
「事前に使者を送ってな」
「そしてだね」
「降ればいいさ」
 使者の話を聞いてそれならというのだ。
「本当にな、けれどな」
「降らないとだね」
「街や村なら囲んでな」
「そのうえでだね」
「もう一度使者を送るな」
「それで降らないと」
「攻め落としてくれよ、大砲も術も使ってな」
 そのうえでというのだ。
「空船もつけるからな」
「うん、じゃあね」
「頼むな」
「そうさせてもらうね」
「それとな」
 さらにだ、久志は話した。
「一般市民は狙うなよ」
「それは絶対だね」
「武器を持たない相手はな」
 久志は剛にどうしてもという口調で話した。
「やっぱりな」
「武器を向けるべきじゃないね」
「それは抵抗があるっていうかな」
「やってはいけないことだからね」
「ああ、武器を向けるのはな」
「武器を持っている相手だね」
「ああ」
 まさにというのだ。
「それだけだよ」
「武器を持たないとね」
「そんなことをしたら駄目だからな」
「うん、僕もそれはわかっているから」
「そこは絶対にだよ」
「守っていくよ」
「そうした戦もあるけれどな」
 一般市民、武器を持たない者も攻撃目標とするそれはとだ。久志もこれまで学んだ戦のことから述べた。
「一般市民も銃を持てばな」
「戦士になるからね」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「もう最初からな」
「武器を持たない相手も攻撃する」
「そうした戦のやり方はな」
 実際にというのだ。
「あるんだよ」
「あれかな」
 その戦いについてだ、剛はどうかという顔で述べた。
「子供は将来戦う人になるから」
「無抵抗な子供のうちに殺してな」
 そしてというのだ。
「女の人もな」
「ああ、その戦う人を産むから」
「将来そうなる人をな」
「だからね」
 それでというのだ。
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