第十三話 ライセン大迷宮
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
光となって天へと消えていった。
「さて‥‥‥行くか。なんか奥の壁が光ってるし」
俺は奥の壁に指を指し、そのまま歩き始めた。手にはミレディゴーレムの核の欠片を握りしめながら‥‥‥。
くぐり抜けた壁の向こうには……
「やっほー、さっきぶり! ミレディちゃんだよ!」
「は?」
「どうしたの、コウ‥‥‥え?」
「‥‥‥やれやれ」
「「「はあ?」」」
「ええ?!なんですかこれぇ!」
「シア‥‥‥でも不思議ね」
「‥‥‥‥‥‥‥」
ミレディが非常に軽い感じで話しかけてきた。うざったいが。
「あれぇ? あれぇ? テンション低いよぉ〜? もっと驚いてもいいんだよぉ〜? あっ、それとも驚きすぎても言葉が出ないとか? だったら、ドッキリ大成功ぉ〜だね☆」
ちっこいミレディ・ゴーレムは、巨体版と異なり人間らしいデザインだ。華奢なボディに乳白色の長いローブを身に纏い、白い仮面を付けている。ニコちゃんマークなところが微妙に腹立たしい。そんなミニ・ミレディは、語尾にキラッ! と星が瞬かせながら、俺たちの眼前までやってくる。
「……さっきのは?」
「ん〜? さっき? あぁ、もしかして消えちゃったと思った? ないな〜い! そんなことあるわけないよぉ〜!」
ビキッ
青筋量産開始。
「光が昇って消えていったよな?」
「ふふふ、中々よかったでしょう? あの演出=I やだ、ミレディちゃん役者の才能まであるなんて! 恐ろしい子!」
ビキッビキッビキッビキッビキッビキッ
テンション上がりまくりのミニ・ミレディ。比例してウザさまでうなぎ上りだ。俺は外していた仮面を今一度付けた。
ザッ ガチャッ
もちろん無言で。威圧しながら。
「え、え〜と……」
なんか話しているが気にしない。ゆらゆら揺れながら迫る。
「‥‥テヘ、ペロ☆」
「‥‥‥‥‥‥‥」
ブチンッ!
「ああ‥‥‥みんな下がって」
聖が俺以外の人を一歩下げた。
ガシッ
頭を掴む。
「‥‥‥流石にキレた」
「ま、待って! ちょっと待って! このボディは貧弱なのぉ! これ壊れたら本気でマズイからぁ! 落ち着いてぇ! 謝るからぁ!」
メキメキメキメキメキメキ
「このまま愉快なデザインになりたくなきゃ、さっさとお前の神代魔法をよこせ」
「あのぉ〜、言動が完全に悪役だと気づいてッ『メキメキメキ』了解であります! 直ぐに渡すであります! だからストープ! これ以上は、ホントに壊れちゃう!」
「‥‥‥はあ‥‥まったく」
俺はミレディを下にポイッ。
「あうっ!?もうオーくんしっかり教育してよぉ〜」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ