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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第十三話 ライセン大迷宮
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んだなあ‥‥‥でも、私も頑張らないとね!」

「ん‥‥‥頑張る‥‥」

「やってやりますよぉ〜」

「シア‥‥‥空回りしないようにね」

その間にも、ゴーレム騎士の数は増えていく。整列したゴーレム騎士たちは胸の前で大剣を立てて構える。まるで王を前にして敬礼しているようだ。

すっかり包囲され、緊張感が高まる。辺りに静寂が満ち、まさに一触即発の状況。動いた瞬間、命をベットしてゲームがまる。そんな予感をさせるほど張り詰めた空気を破ったのは……


……巨体ゴーレムのふざけた挨拶だった。


「やほ〜、はじめまして〜、みんな大好きミレディ・ライセンだよぉ〜」


「「「「「はあ?」」」」」


「「「「え?」」」」

男子と女子でそれぞれの反応をする。

「あのねぇ〜、挨拶したんだから何か返そうよ。最低限の礼儀だよ? 全く、これだから最近の若者は……もっと常識的になりたまえよ」

実にイラっとする話し方である。しかも、巨体ゴーレムは、燃え盛る右手と刺付き鉄球を付けた左手を肩まで待ち上げると、やたらと人間臭い動きで「やれやれだぜ」と言う様に肩を竦める仕草までした。

と、その時。オスカーが前に進み出た。

「ミレディ?ミレディなのか?」

「んん?誰だい君ぃ〜」


「オスカー・オルクス。解放者の一人で、君の仲間だ‥‥‥!」


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ええ?!」

「まさか生きてたなんて‥‥‥」

「待って待って。本当にオーくん!?」

「相変わらずのウザさだね。ミレディ」

苦笑いをするオスカー。

「ちょっとぉ!いきなりウザイはないでしょお!!」

「はは、ゴメンよ。ただ、変わってなくて良かったなあ‥‥‥って」

「うぅ‥‥‥いきなり感動すること言う‥‥」

「とりあえずだけど、君の神代魔法を彼らに授けてほしいんだ」

「私の神代魔法を?そりゃまた‥‥‥」

「盛り上がってるところ悪いな。俺たちは神殺し目的で大迷宮を攻略しているんだ」

「神殺しか〜。あのクソ野郎を倒してくれるの?」

「く、クソ野郎‥‥‥。まあそうだな」

思った以上に口が悪くてたじろいでしまったが、話を続ける。


「率直に言おう。君の神代魔法を授けてほしいんだ」

「うん、事情は分かったよ。でも、大迷宮は試練をクリアしないと駄目だから‥‥‥」

ミレディが殺気立つ。

「ここにいるゴーレム騎士全てと、私を倒してからだよ!!」

「‥‥‥だと思ったぜ」

なんとなくは予想できていたので、俺はツェリスカとアヴェンジャーを構えた。ハジメはドンナー・シュラーク、拓人は指揮棒を、蜂起はトンファー、聖は槍を、ユエとミーナは魔法を、シアはドリュッ
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