暁 〜小説投稿サイト〜
雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第十二話 予定変更とブルックの町
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を一つつき、門番に教えてもらったギルド支部を目指す。すると、一本の大剣が描かれた看板を発見した。どうやらここらしい。俺は重厚そうな扉を開き中に踏み込んだ。

中は清潔さが保たれた場所だった。入口正面にカウンターがあり、左手は飲食店になっているようだ。何人かの冒険者らしい者達が食事を取ったり雑談したりしている。

「へえ‥‥‥」

少し感心する。カウンターには大変魅力的な……笑顔を浮かべたオバチャンがいた。優しそうな人なので、すぐにカウンターへ向かった。

「おや、両手に花だねえ。いや、両手背中に花かい?」

「さあな。それよりここはギルド支部であってるかい?」

「ああ。ここは冒険者ギルド、ブルック支部だよ。ようこそ。ご用件は何かしら?」

「素材の買取を頼みたい」

「素材の買取だね。じゃあ、まずステータスプレートを出してくれるかい?」

「おう」

そして俺は、隠蔽したステータスプレートを渡す。

「それじゃあ登録には千ルタかかるけど‥‥‥あんた持ち合わせなさそうな顔してるね」

「それ含めて素材の買取だよ。買取金額から差っ引くってことにしてくれないか? もちろん、最初の買取額はそのままでいい」

「可愛い子四人もいるのに文無しなんて何やってんだい。ちゃんと上乗せしといてあげるから、不自由させんじゃないよ?」

オバチャンがかっこいい。思わず苦笑してしまった。

戻ってきたステータスプレートには、新たな情報が表記されていた。天職欄の横に職業欄が出来ており、そこに冒険者≠ニ表記され、更にその横に青色の点が付いている。

青色の点は、冒険者ランクだ。上昇するにつれ赤、黄、紫、緑、白、黒、銀、金と変化する。ちなみにこの世界の通貨である『ルタ』も、青、赤、黄、紫、緑、白、黒、銀、金の種類があり、左から一、五、十、五十、百、五百、千、五千、一万ルタとなる。
……お気づきだろうか。そう、冒険者ランクは通貨の価値を示す色と同じなのである。つまり、青色の冒険者とは「お前は一ルタ程度の価値しかねぇんだよ、ぺっ」と言われているのと一緒ということだ。切ない。きっと、この制度を作った初代ギルドマスターの性格は捻じ曲がっているに違いない。

ちなみに、戦闘系天職を持たない者で上がれる限界は黒だ。辛うじてではあるが四桁に入れるので、天職なしで黒に上がった者は拍手喝采を受けるらしい。天職ありで金に上がった者より称賛を受けるというのであるから、いかに冒険者達が色を気にしているかがわかるだろう。

「男なら頑張って黒を目指しなよ? お嬢さんたちにカッコ悪ところ見せないようにね」

「もちろんだ。それで、買取はここでいいのか?」

「構わないよ。あたしは査定資格も持ってるから見せてちょうだい」

俺は魔
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