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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第十一話 番人の特権と戦闘訓練
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「はい!それじゃあ始めましょう!!」

「よし、行くぞぉ!」

魔力全解放。フルパワーでシアと相対する。

「“金剛五十閃”!」

いきなり広範囲に弾幕をばら撒く。かなりの速度で、弾幕がシアに迫る!

「このぐらいなら!」

慣れた様子で弾幕を避けるシア。

「どんどん行くぞ!“疾風剣乱”!!」

今度は無数の刃がシアを襲う。避けてもホーミングミサイルの如くどこまでも追いかける。

「セイヤァ!」

するとシアは、近くにあった大木を蹴り飛ばした。途端に大木は粉砕され、即席の散弾と化する。刃はすべて叩き落とされた。

「“レイジバースト”」

攻撃は更に続く。俺は三つの大きな魔弾を召喚。シアに向けて飛ばした。

「これぐらい!」

「舐めるなぁ!」

その言葉で三つの魔弾が破裂。先程のシアのように散弾となって辺りに降り注いだ。しかしシアは、優れた索敵能力を使って全てを躱す。

「“氷牙”」

今度は辺り一面が凍りつく。

「わわ‥‥おっとっと‥‥‥」

滑ってバランスを崩したのを見逃さない。さらなる追撃だ。

「“乱れ五月雨”」

極光がシアに迫る。

「ひゃあっ!?危なかったですぅ‥‥‥」

間一髪躱すシア。だがそれも大きな隙だ!

「“剣風豪雨”」

剣が雨のように降り注ぐ。それをやはり優れた索敵能力で回避するシア。

「“風刃”」

今度は突風だ。すると‥‥‥。

「む?どこに行った‥‥‥」

シアは風に紛れて気配を消した。磨きのかかった彼女の気配遮断は、俺でも中々捉えることができない。

「やるな‥‥‥“散弾爆雷”」

褒めながらも広範囲に爆雷を散布する。

「‥‥‥爆破!」

ドバババババババババババババ‥‥‥‥

周囲の空気が破裂したかのような感覚に陥る。少し爆雷が多すぎたかもしれない。

「これで炙り出せるか‥‥‥?」

「もらいましたぁ!」

すると、すぐ近くから声がした。俺は腰を落として格闘戦の用意をする。

「シャオラァ!!」

シアが真後ろから突っ込んで来た!

「来いやぁ!」

バシッ! ドガァ! ベギッ!


シアの拳と俺の拳が激突する。

「ッ!時止!!」

一発危ない一撃が来たので、時止で後ろに回る。

「オリャア!!」

するとシアは迷わず後ろ回し蹴りを行使してきた。流石である。俺は後ろ回し蹴りを弾きながら感心する。

「オラァ!まだまだだぞ!!」

「こっちもまだまだですぅ!!」

再びシアが詰め寄る。今度は足技も使ってきた。訓練後も練習したのか、バリエーションが豊富なっている。俺はダメージになりそうな攻撃だけを弾き、後は後ろ
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