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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第十一話 番人の特権と戦闘訓練
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「‥‥‥分かりました。彼らは貴方様の一族と見なし、我々は一切の手出しをしません」

「話を分かってくれてありがとう。俺も君たちには一切の手出しはしないと約束する」

そう言い、ハウリアたちの元へ行く。

「ああ、そうだ。ここって霧が凄かったよな?多分晴れないと樹海の最深部まで行けないと思うんだが‥‥」

「それでしたら、十日後がよろしいかと」

「うし」

必要なことはすべて聞き出せたので、俺は外に待たせていたハウリアの元まで向かう。

「あ、コウ殿‥‥‥。どうでしたか?」

「うん?どうも何も、お前ら処刑されずに済んだわ」

その言葉にシアたちハウリア族は、未だ現実を認識しきれていないのか呆然としている。ついさっきまで死を覚悟していたのに、気がつけば追放で済んでいるという不思議。内心動揺しまくっているのが目に見えて分かった。

「ま、それは良いとして‥‥‥」

「お前矢継ぎ早すぎだよ」

拓人にツッコまれた。

シアが、オロオロしながら尋ねてくる。

「あ、あの、私達……死ななくていいんですか?」

「? さっきの話し聞いてなかったのか?」

「い、いえ、聞いてはいましたが……その、何だかトントン拍子で窮地を脱してしまったので実感が湧かないといいますか……信じられない状況といいますか……」

「わ、私もです‥‥。信じられない‥‥‥どうしたらいいんですか?」

すると、聖がシアとミーナを抱きしめ、静かで透き通るような声で話した。

「……素直に喜べばいいと思うよ」

「聖さん‥‥‥」

「素直に‥‥?」

「……シアちゃんならコウ。ミーナちゃんなら蜂起に救われた。それが事実。受け入れて喜べばいいの」

恐ろしく説得力のある言葉だとシアたちを離し、俺の手を自然と繋いできた聖を見ながら思う。あ、浮気じゃないですよ?最愛は千秋ですから。

「素直に‥‥‥」

「喜ぶ‥‥‥」

その言葉が紡がれた次の瞬間、二人が走り出した。シアは俺の元へ、ミーナは蜂起の元へである。

「コウさ〜ん! ありがどうございまずぅ〜!」

「蜂起さん‥‥!」

「ウボア」

「おい蜂起‥‥そんな達した目で俺を見るな。あとユエ?ジト目はやめてくれ」 

「‥‥‥後で構って」

「あ、なら私もー」

「コウ‥‥羨ましいわ」

「なんかごめんハジメ」

途端賑やかになる。ハウリア族の皆もようやく命拾いしたことを実感したのか、隣同士で喜びを分かち合っている。

「やっぱり、笑ってるのが一番だよ」

思わずそう零すのだった。

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「さて、お前等には戦闘訓練を受けてもらおうと思う」

なんとな
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