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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第十話 ハルツィナ樹海
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魔物を見つけた。当然ツェリスカで撃ち抜く。

「解除」

すると、魔物たちが静かに血を噴いて倒れた。驚いたのはハウリアだ。自分たちが感知してないうちにいつの間にか殺傷してたのだから当然といえば当然だが‥‥‥。

「お兄ちゃん、ありがと!」

子供(男の子)にお礼を言われた。

「気にすんな」

頭をポンポンと叩いて再び歩く。

「蜂起、他に何かいるか?」

「うーん‥‥まあまあ強めな気配が多数。魔物とは比べ物にならないかな」

「‥‥蜂起はミーナを守れ。俺たちは殺り方用意だ」

その声にハウリアたちに緊張の顔が表れる。それぞれがハジメとオスカーの作ったナイフを強く握りしめている。

「蜂起は後衛。他は横に広がれ。俺は先鋒をやる」

やがて、近づく気配を掴んだ。確かに数も殺気も、連携の練度も、今までの魔物とは比べ物にならない。正体にも気がついた。

その相手の正体は……

「お前たち……何故人間といる! 種族と族名を名乗れ!」

虎模様の耳と尻尾を付けた、筋骨隆々の亜人だった。

彼らはシアとミーナを捉え、驚愕した顔になった。

「白い髪の兎人族と蒼眼の兎人族…だと? ……貴様ら……報告のあったハウリア族か……亜人族の面汚し共め! 長年、同胞を騙し続け、忌み子を匿うだけでなく、今度は人間族を招き入れるとは! 反逆罪だ! もはや弁明など聞く必要もない! 全員この場で処刑する! 総員かかれ!」

そこへ俺がスッと前に進み出た。すると飛びかかろうとした虎の亜人族が後退する。

「変身」

ヒュォォォォォォォオ‥‥‥

風がタイフーンに吸い込まれる‥‥‥。
最近変身するのにかかる時間がゼロに近くなったので、一瞬で姿が変わる。

サッ カチャッ

仮面を被り、クラッシャーを取り付けた。

「な‥‥‥その姿は‥‥!」

「番人の装備さ。信じられないなら‥‥‥ほらよ。蜂起と拓人も」

「そらっ」

「シュゥゥゥト」

ステータスプレートを投げつける。やがて、虎の亜人族のリーダーらしき者が目を見開いた。

「そういやステータスは長らく見てなかったな。どれどれ‥‥‥」

折角なのでステータスプレートを覗き込んだ。そこには‥‥‥。

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緋鷹幸 15歳 男 レベル:???

天職:時の番人,風の使者

筋力:19600

体力:20000

耐性:16600

敏捷:15000→アクセルフォー厶85000000

魔力:15030

魔耐:13000

技能:時止[∞][+瞬間停止]・巻き戻し[∞][+未来具現化∞]・霊力変換・全属性適正・暴走[+覚醒]・魔力操
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