第十話 ハルツィナ樹海
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私、決めました! お二人の旅に着いていきます! これからは、このシア・ハウリアが陰に日向にお二人を助けて差し上げます! 遠慮なんて必要ありませんよ。私達はたった三人の仲間。共に苦難を乗り越え、望みを果たしましょう!」
「おいおい‥‥。まず仲間は七人な。俺、拓人、蜂起、ハジメ、オスカー、聖、ユエだぞ」
割と重要なとこにツッコみ、さらに追い打ちをかける。
「‥‥お前とミーナ、元から旅に出る予定だったんだろ?」
「!?」
シアの体がビクッと跳ねる。
「一族の安全が一先ず確保できたら、お前たち、家族から離れる気なんだろ? そこにうまい具合に同類≠フ俺らが現れたから、これ幸いに一緒に行くってことかな?兎族二人では旅出来るとは思えないしな。それに俺たちに着いていけば家族も心配しないってのもあるんだろ?」
「う‥‥」
「着いてくるのは構わない。だが今のままなら即死は覚悟しとけ」
その言葉でシアは黙り込んでしまった。何か考え事をしている顔だ。どうするかはシア次第だ。俺はシアから視線を外し、遠くをボーッと見ることにするのだった‥‥。
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一方蜂起サイド
「あの‥‥蜂起さん。さっきのお話ですけど‥‥‥」
「ん?それがどうかしたのかい?」
現在蜂起は、ミーナを後ろに乗せてバイクを走らせている。
「私、少し考えたんです。蜂起さんは人間、私は亜人。それなのに、お付き合いしてもいいのか、と」
「そうか‥‥それで?」
「はい‥‥私みたいな亜人。しかも兎人族が、蜂起さんみたいに素敵な人とお付き合いするなんて、おこがましいかな‥‥と。やっぱり人間は人間とお付き合いするのがベストなんじゃないですか?」
「‥‥‥ミーナの気持ちは?」
「‥‥誰にも、渡したくないです。それぐらい素敵な人だな‥‥と思います」
「まず一つ。人間が人間と付き合ってベストとは限らない」
「え‥‥?」
「自分が本当に好きな人と付き合ってこそ、ベストなんだと思う」
「‥‥‥‥」
「二つ目。俺は君のことが好きだ。他の人と付き合うのは有り得ない」
「あぅ‥‥‥」
「ミーナが、俺のこと嫌いなら仕方がない。まずはそこを聞かせてほしい」
「‥‥わ、私は‥‥‥」
少しの静寂。そして‥‥‥。
「私は‥‥蜂起さんのことが好きです‥‥‥ずっと、側に居たいぐらい、大好きです‥‥」
「‥‥‥Oh‥‥」
「私で良ければ‥‥その‥‥‥」
「‥‥もちろん良いさ」
「‥‥本当?」
「この状況で嘘つけるかよ」
思わず苦笑いし、ミーナの方向へ振り向く蜂起。ミーナは顔が真っ赤だ。ウサ
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