第九話 シアとミーナ
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取り付けてある無線を使う。電波受信型なので、魔力を使うことはない。
『おう、聞こえてるぞ。ミーナを乗った』
「よし、それじゃあ‥‥‥リリースブレーキ、レディ?」
『オーケー』
「ナウ!」
スロットル全開!そしてJu-00はかなりの速度で動き出した。
「シア、シア聞こえるか?」
俺は後部座席に繋がっている通信機を使って安否を問う。仕組みは糸電話のようなものだ。
‥‥別に受話器は紙コップではない。
『は、はい。それにしても凄いですね!お空を飛んでいますぅ!』
「しかもこいつ、滅多なことじゃ壊れないからな。便利なアーティファクトだ」
『そうなんですねぇ』
「あ、お前の座席の近くに長い棒みたいなのがないか?」
『長い棒?ええっと‥‥ああ、ありました』
「それに引き金がついてるのは分かるか?」
『は、はい‥‥それがどうかしましたか?』
「それを引いたら細かい魔力弾がたくさん飛んでいく。魔物が近づいたら狙いを合わせて引き金を引け」
『了解ですぅ!』
「っと‥‥もう接敵するみたいだな」
見ればエアライドマシンに乗った人たちは速度を上げて突撃を開始している。目を凝らすと、黒い粒みたいなのが宙に浮いているのが見えた。
「あれだな‥‥よし!」
俺は機関砲発砲準備をする。
「シア!そろそろ接敵だ!構えろ!!」
受話器に叫ぶ。
『はいですぅ!』
元気な声が聞こえる。接敵まであと三十秒ほどだ。徐々に魔物の姿も見え始めた。見た目はワイバーンといったところか。さらによく耳をすませば怒号みたいなのも聞こえる。間違いなく、そこにハウリアがいるみたいだ。
と、その時。
蜂起の乗ったJu-00が速度を上げてワイバーンに突貫するのが見えた。見ればエアライドマシンに乗った人たちもワイバーンを殲滅しにかかっている。
「俺も‥‥‥だ!」
俺は操縦桿についた発射ボタンを‥‥。
「距離450‥‥発射!」
カチッ
ドガがガガガガガガガガガガガガ!!!
機関砲が火を吹いた。
「キィィィイ!?」
一瞬で風穴だらけになる。流石30機関砲。強力である。
ガガガガガガガガガガガガガガガ!!
後ろからも銃声が聞こえた。おそらくシアが発砲したのだろう。ワイバーンは図体がデカイので当てるのも簡単にいくはずだ。
「そら、もう一体!」
再び発射ボタンを押す。
ズガガガガガガガガガガガガガガガガ!!
「キィィヤァ!?」
やはり一瞬で撃墜できた。みればみんな撃墜をしているらしい。あっという間にワイバーンが片付いた。
『あ!コウさん、着陸してもらってもいいですか?』
「ん?ああ‥
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