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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第七話 解放者と神代魔法
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んだ。ユエにも手伝ってもらったよ。それでも魔力枯渇したけどね」

「ん‥‥大変だった」

そう言われて、俺は初めて左目がついてることに気がついた。

「そうか‥‥二人共ありがとう。じゃあ一緒に寝てたのは魔力枯渇で倒れたからか」

「そうだよ(襲ったけど)」

「ん‥‥‥(ごちそうさま)」

「そうか‥‥とりあえず服を着ろよ」

「はーい」

「んー‥‥」

二人が服を着る。俺はその間に、ハジメたちを探した。

「お、いたいた」

「おう、目が覚めたか。左目もあるな」

と、ハジメ。

「お前なあ‥‥ありゃただの特攻だぞ」

と、拓人。

「お前技能に神風特攻追加したら?」

辛辣な蜂起。

「お、おう‥‥まあ、いつも通りだな」

ガチャリ

聖とユエも来た。

「お、似合ってるじゃん」

と、ハジメ。

「ん?これってハジメが作った服?」

「基礎的なとこはな。細かいところは全部聖とユエのオリジナルだ」

「ああ、なるほどな。確かに二人共手先が器用だから‥‥」

俺は小学生の時の記憶を思い起こす。聖は昔から裁縫が得意で、よく手提げ袋や解れた服直しをしてもらってた。今ではさらに腕が上がっている。

現在の二人の見た目は。聖は白のポロシャツにベージュのスカートだ。スカートの丈は膝の真ん中辺りなのは優等生らしい。上から薄いピンク色のカーディガンを羽織っている。足元はショートブーツにニーソである。

ユエは前面にフリルのあしらわれた純白のドレスシャツに、これまたフリル付きの黒色ミニスカート、その上から純白に青のラインが入ったロングコートを羽織っている。足元は同じショートブーツにニーソだ。

「なんつーか、人形を見てるみたいだ」

「「「確かに」」」

俺の呟きに同意する三人。それぐらいに整った服を着た二人は綺麗だったのだ。

「そういや、ここを探索してみたけど入れない部屋が結構あったな」

「三階に魔法陣があったぞ?」

どうやらこの家は三階建らしい。三階にはデカイ魔法陣があったとか。

「とりあえずそこへ連れてってくれ」

そう言って案内してもらう。

三階には聞いた通り、デカイ魔法陣があった。その奥には椅子があり、骸骨が座っている。骸骨は黒に金の刺繍が施された見事なローブを羽織っている。薄汚れた印象はなく、お化け屋敷などにあるそういうオブジェと言われれば納得してしまいそうだ。

「怪しいな‥‥でもこれを調べた方が良さそうだ」

「俺の錬成でも開かない扉しかなかったからな。ここが鍵だろ」

何が起きてもいいように、それぞれが武器を構え、俺たちは魔法陣の中心まで歩いた。

中心に立った瞬間。


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