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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第六話 ラスト・ガーディアン
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「ッ!?」

ハジメが咄嗟にシュラーゲンでガードする。

「死なせるか!時止!!」

俺は時を止めてハジメを突き飛ばした。

「さて‥‥こいつを吸収できるかな?」

俺はタイフーンを回した。そして‥‥

「来い‥‥解除!!」

ゴォォォォォォォォォォォォォ‥‥‥


「ッ!?コウ!!」

「おい馬鹿!逃げろ!」

「駄目だありゃ‥‥逃げる気ゼロ」

「‥‥!?」

「コウ!」

キュイン!

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ‥‥‥‥

極光が俺を包み込んだ。


煙が再び巻き起こる。



十秒‥‥



三十秒‥‥



一分‥‥‥‥


俺は立ちっぱなしだ。仮面は左目部分が壊れ、タイフーンは回転を止めた。左目は蒸発し、顔のあちこちから血が出ている。幸いなことに首から下には被害がない。


「‥‥へへっ‥‥無茶、しすぎたな‥‥だが‥‥‥‥」

「コウ‥‥ダメ‥止めて‥‥!」

聖が悲痛な声で叫ぶ。俺は一度だけ聖のことを見る。そして‥‥‥

「まあ‥‥勝手に発動するのは分かってたぜ?‥‥派生技能、『覚醒』」


その言葉と同時に、俺が神々しい蒼色のオーラに包まれた。


さらに、吸収した極光が少し溢れ出し、蒼色のオーラに上書きされて白いオーラも発生する。

「幸いなことに、仮面ならいつの間にか付いていた自動修復機能があるから、勝手に治る‥‥便利だな」


一人呟く。そして、片目だけでヒュドラを睨みつけた。おそらく、銀は適当でもなんとかなるが、金は恐ろしく硬いはずだ。だったら‥‥‥。


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

宙に浮かび上がる。そして、魔力を腕時計‥‥アクセルウォッチに流した。


ガシャン‥‥カチャッカチャッ‥‥


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥殺す」


ポチッ


『START UP』


そして、空力を使い動き出した。一瞬でヒュドラとの距離を詰める‥‥‥。

ドガアン!ドガンドガンドガry


物凄い勢いで金色の頭と銀色の頭を殴る蹴る。俺は一度地面に降り、銀色の頭の根本を‥‥‥


ズバッ‥‥

目にも止まらぬチョップで刈り取ってしまった。あとは‥‥‥金のみ。


「‥‥‥‥‥‥‥‥」

ヒュンッ

俺は跳び上がった。反転宙返りをして壁を蹴る。


‥‥‥残り、五秒。


壁を蹴って金頭を蹴り飛ばす。更に金頭を踏み、再度跳び上がる。空中で高速スピンを加えて行く。


‥‥‥残り、四秒。


高さが頂点に達した。俺は一度スピンを止め、極光を開放する。そして、極光にあえて飛び込み流れに乗って蹴りを試みた。


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