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雲に隠れた月は朧げに聖なる光を放つ
第五話 最愛との再会
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性:770

敏捷:630

魔力:560

魔耐:550

技能:時止[10000秒][+瞬間停止]・巻き戻し[4年][+未来具現化4年]・霊力変換・全属性適正・暴走[+覚醒]・魔力操作・魔力自動回復・護身術・徒手空拳適正・マイナスG耐性・空間制圧能力・身体能力強化・射撃・威圧・言語理解・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地][+豪脚]・風爪・金剛

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やはり筋力や耐久力が上がった。新しく手に入った「金剛」は、簡単に言うと身体を硬くする能力らしい。一時的に鉄と同じぐらいの硬度になるとか。装備の素の耐久力と、金剛を使えばかなりの防御力になるだろう。

俺のプレートを見て、聖以外の三人もサイクロプスを食す。やはりみんな筋力と耐久力が上昇したみたいだ。

「さて、腹も膨れたからこの先に行きますか」

俺は先程蹴倒した扉の奥へと足を進めた。中は、聖教教会の大神殿で見た大理石のように艶やかな石造りで出来ており、幾本もの太い柱が規則正しく奥へ向かって二列に並んでいた。そして部屋の中央付近に巨大な立方体の石が置かれており、部屋に差し込んだ光に反射して、つるりとした光沢を放っている。

「ほへえ‥‥不気味だなあ」

「おい、コウ」

「あん?」

「あの立方体、何か人みたいなのいないか?」

「んん?‥‥ああ、確かにな。もっと近づいてみるか‥‥」

俺は立方体に近づこうとする。するとその時だった。


「……だれ?」

かすれた、弱々しい女の子の声が聴こえたのは。やはり人がいるらしい。俺は急いで立方体の前に近寄った。

「‥‥まさか人が‥‥なあ」

上半身から下と両手を立方体の中に埋めたまま顔だけが出ており、長い金髪が某ホラー映画の女幽霊のように垂れ下がっていた。そして、その髪の隙間から低高度の月を思わせる紅眼の瞳が覗のぞいている。年の頃は十二、三歳くらいだろう。随分やつれているし垂れ下がった髪でわかりづらいが、それでも美しい容姿をしていることがよくわかる。

ハジメたちも俺の近くに来て、女の子を見てほほぅ、となっている。特に聖は、

「可愛い!」

となっている。

「とりあえず聞こう。なんでこんなとこで封印されてる?」

「‥‥裏切られた」

「んん‥‥裏切られた、か。だがそれは、お前が封印された理由になっていない。その話が本当だとして、裏切った奴はどうしてお前をここに封印したんだ?」

ハジメも問う。

「私、先祖返りの吸血鬼……すごい力持ってる……だから国の皆のために頑張った。でも……ある日……家臣の皆……お前はもう必要ないって……おじ様……これからは自分が王だって……私……それでもよかった
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