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剣を舞う男の娘
5話
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 三人称サイド

 船内では、船長からこの船が竜に追われているという事実が知らされたが、それに続けてこの船にはブランターク・リングスタット氏とその優秀な弟子たちが乗船してるということで船内は大きなパニックにならずにすんだ。

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 ヘルトサイド

 俺とヴェル兄が竜退治に向かう際、ルビアたちから励まされて、瓦全とやる気が出てきた。

 そこで、俺はヴェル兄に俺が考えた策を伝える。

「ヴェル兄は『飛翔』して飛び出し、高密度の聖属性の魔法を放つ。俺はこの船の防御だ」

「へぇ〜、そのわけは?」

「俺の魔法は剣や槍を纏う形でしか魔法を扱えない。遠くに放出はできても中距離まで。ヴェル兄は典型的な遠距離型で放出も俺とは段違い。だったら、俺が防御に回った方がヴェル兄の負担も減らせる」

「なるほど」

 ブランタークさんはほぅ〜ッと感心の息を吐き

「ヘルトもそうだが、アーヴリルも頭の回転が良かったよな」

 口をぼかす。

 ヴェル兄は俺の策に

「それって作戦って言えるのか?」

「細かいことは気にしない。それに考えてる暇がない」

「正しい認識だね。俺は、物凄く不幸ですけど・・・」

「まあ、生きて、一緒にエーリッヒ兄さんを祝おうよ」

「そうだな」

 といった感じで竜退治が始まった。



 ヴェル兄がアンデッドの竜と対峙してる中、俺は飛行船に『聖障壁』を展開した。しかも、飛行船を包み込むほどの障壁だ。

「へぇ〜、この船を包むほどの『聖障壁』か・・・研鑽は怠っていないんだな」

「はい。普段は『魔法障壁(バリアー)』を張って、お昼をしていますから。それにしても、あのブレスをひとたまりもないな」

「そうだな。坊主も坊主で魔力を圧縮するのにちょっとばかし、時間がかかってるな」

「ここは、仕方ない」

 とっておきの魔法を使うか。この魔法は慣れないうちは結構、繊細に扱わないといけないからな。

「『八ツ首防壁(ボルグ・アルサーム)』」(-。-) ボソッ

「ん?」

 俺がボソボソと呟いた魔法名。此奴は無詠唱でもできるが口にした方がイメージしやすいからだ。

 俺が魔法名を詠唱した途端、『聖障壁』の一部を八体の蛇に変形し、操作する攻撃型の魔法だ。

 障壁を蛇に変形し操作させるんだからな。それ
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