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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第20話:一矢は報いる意志
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スと合わせても2人相手に苦戦した、奏達など彼にとっては脅威となり得る訳がなかった。
──って事は、あの2人には何かしら脅威になるような何かがあるって事か?──
不意に疑問を抱いた颯人だったが、それに気付いた者が居る訳もなくウィズと弦十郎の会話話続いていく。
「そうか……まずは礼を言わせてくれ。翼達を助けてくれて、ありがとう。君が来てくれなければ取り返しのつかない事態になっていたかもしれない。彼女達に変わって、感謝する」
「彼女達の為ではない。颯人は私にとっても必要な存在だ。それをむざむざやられる訳にはいかなかった、それだけの話だ」
「だとしても、だ。感謝をしない理由にはならない。ありがとう」
弦十郎からの感謝に、ウィズは小さく鼻を鳴らすことで答えた。その様子は颯人には、ウィズが照れ隠しをしているように見えた。
そんな彼に、弦十郎は気を引き締めた顔で告げる。
「それで、折り入って君に話があるんだが……」
「大体予想は付くが…………何だ?」
「単刀直入に言おう。話をさせてはくれないだろうか?」
「ふむ…………単純に勧誘している、と言う訳ではないようだな?」
弦十郎からの要請に、ウィズは顎に手を添えて考え込む素振りを見せた。要請が戦力としての勧誘であれば、即座に断るつもりであったがそうでないのなら話を聞くのも吝かではないようだ。
しかし────
「ん…………いや、今回は断ろう」
「え、何で?」
颯人の疑問は尤もだろう。
ウィズ自身が言った通り、彼らには後ろ盾がない。対して、弦十郎は政府機関の長である。彼と協力関係を結べることは、今後ウィズの行動の大きな助けになる筈だ。
にもかかわらず、彼は何故弦十郎からの案を蹴るのだろうか?
「ふむ、理由を聞いても?」
同様の疑問を弦十郎も抱いたのか、彼もウィズに拒否の理由を問い掛けた。
ただこちらは拒否される事をある程度想定していたのか、颯人ほど疑問に思ってはいないようだった。
「こう見えて忙しい身なのでな。話し合いは吝かではないが、今は駄目だ。日を改めて、だな」
「そうか。なら、仕方がないな」
弦十郎がそう言って肩を竦めると、ウィズは颯人からリカバリーウィザードリングを抜き取りながら踵を返しその場を立ち去ろうとした。
その際、颯人に厳しい言葉を掛ける事を忘れない。
「次も私が助けてくれるなどと期待するなよ? いざという時に頼れるのは自分だけだという事をよく覚えておけ、颯人」
〈テレポート、ナーウ〉
小言を言うだけ言って、魔法でその場から文字通り消え去るウィズ。
後に残された颯人は苛立ちを紛らわすように溜め息を吐きながら舌打ちをし、次いで未だ気絶したままの翼を抱き上
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