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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第20話:一矢は報いる意志
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仕方がないなとでも言うように溜め息を吐き、改めて響の方へと歩み寄る。
「く、ああぁぁぁぁぁっ!?」
「おわっ!?」
響に近付こうとするクリスに、奏は拘束されたままタックルを喰らわせた。腕は拘束されたが脚はまだ自由だったのだ。
とは言え腕を拘束された状態では一度タックルを喰らわせたらそこでお終い、受け身も取れず勢いそのままにクリス共々地面とキスする羽目になった。
無様に地面に倒れこんだ奏だったが、そんなの知った事かと言わんばかりに顔を土塗れにしながら腕を使わず体を起き上がらせると、今度は透にタックルを喰らわせる。
無防備にタックルを喰らう透だったが、こちらは押し倒されることなく逆に押し返して奏だけが地面に倒れた。
無力化したと思っていた奏からの不意打ちで無様に押し倒されたクリスは、立ち上がって顔や髪に着いた土を払い落とすと顔を怒りに歪ませ倒れた奏の腹に思いっきり蹴りを入れた。
「いい加減にしろお前ッ!? お前はお呼びじゃないんだから、そこで大人しくしてろッ!?」
「がっ?! げほ、うぐっ!?」
「奏さんッ!? もう止めてッ!?」
怒りに任せて二回、三回と奏の腹を蹴るクリス。
透はそんな彼女を慌てた様子で宥めに掛かった。
「やり過ぎだぁ? 先に抵抗したのはこいつの方だろうがッ!?」
「………………」
「〜〜〜〜ッ! チッ!? あぁ、分かったよ。やる事だけ済ませてさっさと戻ろう」
透の声なき説得に一応納得した様子を見せるクリスだったが、その言葉とは裏腹に彼女はボウガンを構えるとそれを奏に向けた。
「ただし、また邪魔されちゃ敵わないからな。殺しはしないが意識は刈り取らせてもらう。いいだろ、透?」
クリスの言葉に透はどこか渋々と言った感じで頷き彼女から離れる。
散々腹を蹴られた奏にはもう身動ぎするだけの体力も残っておらず、ギアを維持するだけで精一杯だった。
そして、クリスがボウガンの引き金に掛けた指に力を籠め────
「────んなろうがッ!!」
「なっ!?」
出し抜けに気を失っていたと思っていた颯人が立ち上がり、奏にボウガンを向けていたクリスに飛び掛かった。
颯人に関しては完全にノーマークだったので、透も反応できずクリスに彼が飛び掛かるのを阻止することは出来なかった。
「奏は……やらせねぇぜッ!」
「死に損ないが、離れろッ!?」
両手を掴まれていた為、颯人を引き剥がす為にクリスは彼に頭突きを見舞う。ヘッドギアを付けた状態で頭突きをされた颯人は、額を割られ血を流しながら倒れた。
しかし尚も奏を守ろうと立ち上がりクリスに掴み掛かろうとする颯人。
その彼の前に透が割り込み、脇腹に鋭い蹴りを放った。
奏と響
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