第2章:奔走
第8話 『不穏の予感』
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る。
彼はそのうちのギターの前に足を運んだ。
「……なんでギター?」
「あ、それ私のだよ」
「日菜のか」
そう呟いた洸夜は、日菜の方に振り向き尋ねる。
「ちょっと借りてもいい?」
「いいけど、なにするのー?」
「弾くに決まってんだろ」
「……なんで急に?」
洸夜に対し、彩が問い掛ける。
「ギター見たら弾きたくなった……からだな」
そう答えると、彼はギターを構える。
「……『Shooting sonic』でいいか」
そう呟くと、ギターをかき鳴らし始める。
彼が演奏するのは、宣言通りShooting sonicのギターパート。
そんな彼の圧巻の演奏に、5人は魅了されていた。
そして、1番の歌詞が終わる小節のところで彼は手を止めた。
「ふぅ……」
深い溜め息を1つ吐く洸夜。
直後、扉の方から拍手が届いた。
一同はそちらへと視線を向ける。
「素晴らしい!」
「……誰?」
「あ、緒方さん」
緒方と呼ばれたスーツの男が、洸夜の前に歩み寄る。
「申し遅れました。Pastel*Palettesチーフマネージャーの緒方です」
「あ、えーっと……氷川洸夜です」
「氷川……ということは日菜さんの?」
「兄です」
「そうでしたか」
「で、なんの御用で?」
はい、と言って緒方はこう告げた。
「君もこの事務所に入りませんか?」
その一言に、部屋の中にいた一同は固まるのだった。
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