第2章:奔走
第8話 『不穏の予感』
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「……日菜ちゃん知り合いなの?」
「……あれ、なにやってるの?」
行動を共にしていた少女が日菜にそう尋ね。
それと同時に、少女の背後の扉が開き、中からピンク髪の少女が顔を覗かせた。
「え、あー、ん?」
次々と起こる出来事に、洸夜は頭の処理が追いつかなくなっていたのだった。
「とりあえずここ入ろっ」
固まっていた洸夜は、日菜に促され他の2人と共に部屋の中に入るのであった。
中に入ると、銀髪を三つ編みに結った少女と眼鏡をかけた茶髪の少女がいた。
「え、あ、え?」
更に人間が増え、洸夜の思考は停止手前まで行っていた。
そんな彼を他所に、彼と共にここへ来た少女が日菜へと問い掛ける。
「えっと、日菜ちゃんはこの人とどういう関係なの?」
「え、どういうって???」
「「兄妹」」
思考が戻った洸夜と日菜は、声を揃えて答えるのだった。
「え、日菜ちゃんのお兄さん?!」
ピンク髪の少女が、両手の平を口の前に持ってきて驚く。
「そーだよ。ほらお兄ちゃん、自己紹介して」
あー、と言ってから洸夜は自己紹介をするのだった。
「氷川洸夜です。日菜の兄です」
「氷川……洸夜? もしかして、コウ君?」
「……え?」
「私よ、白鷺千聖。昔よく遊んだじゃない。覚えてない……?」
洸夜と共にここへ来た少女???千聖が洸夜へ問い掛ける。
対する洸夜は、額を押さえながら考え込んだ後、言葉を紡いだ。
「……ごめん。全く覚えて無い」
「そう……」
申し訳なさそうに答えた洸夜に対して千聖は、残念そうに肩を落とした。
「あ、えっと私の番かな?」
そう言って、ピンク髪の少女が自己紹介を始めた。
「まん丸お山に彩りを。丸山彩です♪」
「……は、はぁ」
彩と名乗った少女に対して、困惑した表情を向ける洸夜。
そんな彼に対して、今度は銀髪を三つ編みに結った少女が自己紹介をする。
「若宮イヴです! 宜しくお願いします!」
「ん。宜しく」
「最後は自分ですね」
そう言って残っていた眼鏡の少女が名乗るのだった。
「後ろから読んでも『やまとまや』、大和麻弥です。宜しくッス」
「やまとまや……マジだ。上下どっちから読んでも同じだ。あ、宜しく」
自己紹介が終わったところで、洸夜は一同を見渡す。
そして、今この場にいる彼女達が先日見たポスターに写っていた5人であることに気が付いた。
「……もしかして、ここにいる5人って『Pastel*Palettes』?」
「そーだよ。お兄ちゃんもう知ってたの?」
「ああ。ポスター目にしたんでな……お?」
そう答えた洸夜の目には、室内に置かれた楽器が止ま
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