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レーヴァティン
第百四十話 空の前哨戦その十二

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「俺達が前から来るって思ってるな」
「そうだね、しかもね」
 剛もその敵の布陣を見て言う、数は青つまり彼等の方が倍はいて赤つまり敵に向かっている。そうした布陣だった。
「空からの攻撃には」
「全くな」
「想定してないね」
「じゃあな」
 久志は笑って話した。
「ここはな」
「敵の意表をだね」
「衝くか」
 こう言うのだった。
「思い切ってな」
「具体的には」
「南だよ」
 この方角からというのだ。
「空船の船団でな」
「入って」
「そしてな」
 後ろからだね」
「攻めてな」
 そしてというのだ。
「勝つな」
「いい考えだ」
 芳直は久志の案をよしとした。
「俺っちもだ」
「そう考えていた」
「空からか」
「しかも正面からではなくな」
「後ろからだ」
 そこからというのだ。
「攻める」
「そうするな」
「勝てる」
 まさにとだ、芳直は断言した。
「俺っち達はな」
「空とな」
「湖だ」
 その二つからというのだ。
「この二つから攻められる」
「湖だけじゃないからな」
「敵はやはり水の強者だ」
「水、湖の上での戦は熟知して強くてもな」
「それでもな」
「空のことについてはな」
「理解が低いな」 
 どうしてもとだ、芳直は指摘した。
「だから空船だけを行かせる様なこともしたんだよ」
「連携も上手くいってないか」
「だからな」
 それでというのだ。
「俺っち達はな」
「今度は空からも攻めるか」
「連中が出来ていない連携も使ってな」 
 そうしてというのだ。
「攻めていこうな」
「よし、じゃあな」
 久志は芳直の言葉に頷いた、そうして戦術を決定した。そのうえでこれから戦が起こるセビーリャの近湖を見て。
 両軍の配置、それぞれ青と赤の軍船達を見てまた言った。
「空船の駒も置いてな」
「そしてですね」
「シュミレーションもするか」
 こう夕子に話した。
「そうするか」
「そうですね、賽子も出して」
「それの目次第でこちらが与える、受けるダメージを想定して」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「戦いますか」
「こうしたシュミレーションもな」
「戦に勝つにはですね」
「大事だしな、それをやってな」
「戦に挑みますか」
「そうするな、じゃあはじめるか」 
 こう言ってだった、久志はシュミレーションも行なった。それを何度も行い損害をどれだけ少なく敵に与えるそれは多くを想定してだった。いよいよ戦に挑むのだった。


第百四十話   完


                  2019・12・1
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