暁 〜小説投稿サイト〜
俺、リア充を守ります。
第一章「参戦!新戦士テイルドラゴン!」
第1話「参上!新たな戦士」
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たってことさ」

 相変わらずヒロ兄は俺たち2人を本物の兄弟のように思っているらしい。
ヒロ兄とは、俺たちが小学部に入学する前からの付き合いだから、俺たち2人にとっても本物の兄のような存在だ。
そのヒロ兄がこのツインテール部を見に来てくれたんだ。嬉しいに決まっている。
でも今、部室は……

「せっかく来てくれたのは嬉しいけど、今部室の改装中でさ……」
「そうそう、天井に穴とか開いてて……」

 レーダーの修理中です、なんて言える訳ないし、そもそも俺たちがツインテイルズだって事は、誰しも知られてはいけないんだ。

 ゴメン、ヒロ兄。たとえヒロ兄でも、誰かに正体がバレるわけにはいかないんだ。

「そういやここ、噂の幽霊部室だったか。そりゃ改装も必要なわけだ」

 幸い納得してくれたようだ。心の中で安堵する俺。愛香、ナイスフォロー。

 そのとき、ヒロ兄のポケットからアラームが鳴った。
 ヒロ兄はポケットからスマホを取り出し、画面を見ると溜息を吐いた。

「すまん、ちょっと用事思い出した。また今度、出直す事にするよ」
「用事って?」
「ん〜……まあ、ちょっとな。んじゃ、そういうわけで!」

 そう言うとヒロ兄は、俺達に手を振りながら早足で行ってしまった。

「行っちゃった……」
「まあ、部室の中を勘繰られる可能性もあったし、結果オーライ?」

俺たちが肩を竦めていると、トゥアールが部室から顔を出した。

「終わりました〜。総二様〜、トゥアールちゃん疲れちゃいました〜」
「なーに自然な動きでそーじの顔にその胸押し付けようとしてんのよッ!!」
「ひでぶっ!?」

うん、流石のヒロ兄とはいえ、愛香とトゥアールが毎回繰り広げている、このバイオレンスなやり取りを見せるわけにはいかないよなぁ……。

その時、警報を示すアラーム音がけたたましく鳴り響いた。

「エレメリアン反応確認!総二様、愛香さん、出動してください!!」
「今度は本当なんでしょうね!?」
「はい!反応がハッキリしています。場所も、人が多く集まる場所ですので、間違いありません!」
「よし!愛香、行こう!!」

俺達は急いで部室に入ると、腕のテイルブレスに強く念じながら、家の地下にある基地へと繋がるロッカーの中へと駆け込んだ。

 □□□□

 市内某所 路地裏

 居ない、何処にも居ないぞ……。

 表示されたポイントに到着したが、”奴ら“が何処にも居ない。

「一体何処に……」
『千優、不味いぞ……』
「どうした?」

 スマホから機械の合成音じみた、若い男性の声が聞こえる。

『奴ら、どうやら移動してるらしい』
「ッ!?目的地は?」
『市内ビル街……今、エレメリアンがいるところだ』

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