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俺、リア充を守ります。
第一章「参戦!新戦士テイルドラゴン!」
第1話「参上!新たな戦士」
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と付け加えられ部室を出る俺たち。

「なんなんだろうな……」
「どうせ故障か、そーじの言う通りアルティメギルの新兵器でしょ」
「トゥアールに限って、そんなヘマすると思うか?」
「弘法も筆の誤り、って言うでしょ?あいつにだって、失敗の一度や二度くらいする筈よ」

 愛香はこう言っているが、もしアルティメギル側の新装備だとしたら、かなりの脅威になるはずだ。

 レーダーに映らず、俺たちの到着が遅れたら多くの人の属性力エレメーラが奪われてしまう。

 だが、おかしな点もある。

「あいつらに、そんな小細工を使う理由があるのか?」
「え?」
「いままで戦った奴らは皆、目立つことが目的だったはずだ。なんで今更、コソコソする必要があるんだ?」

 その世界で最強のツインテール属性を持つ者に、わざと流出させた自分たちの技術を使わせ、英雄として祀りあげる。

 そしてツインテール一色に染まった世界から一気に属性力を狩り尽くす。それがアルティメギルのやり方だった。
 つまり、奴らはわざと目立って活動する必要があるのだ。

 だが、俺たちがドラグギルディを倒したことにより、その作戦は潰えてしまった。

 新しい作戦の可能性もあるが、突然今までと違う作戦を実行できるものだろうか?

 しかも反応が消えた後、念のため現場に行ってみたが、何処も人が近づかないような狭い路地が多かった。
現場そのものも、誰かが争ったような痕跡はあったが、それ以外には特に何も見つからなかった。

 それがずっと、胸の奥で引っかかっている。

「ツインテールの事だったら、こんなに難しく考えなくても分かるんだけどなぁ……」

 その時、頭を抱える俺の視界の隅に人影が見えた。

「……え?あれって、まさかヒロ兄!?」

 その人影を確認した俺は驚いた。隣の愛香も同じ表情だった。

 廊下の向こうからこちらに向かって歩いてくるのは、俺たちの1つ上の学年に所属する幼馴染。
兄のような存在だったお隣さん、仲足千優。通称ヒロ兄だったのだ。

「よう!元気だったか?」

 右手を挙げ、笑顔で声をかけてくるヒロ兄。
 そういえばツインテイルズの活動が忙しくて、一昨日の退院祝い行けなかったんだった……。

 でも、愛香が嬉しそうな顔をしている。多分俺も、同じくらい顔が綻んでいるんだろう。
 ヒロ兄も久しぶりに会えたからか、満面の笑みを浮かべている。

「二人とも、元気してたか?」
「もっちろん!」
「ああ、元気だよ。それでヒロ兄、なんでここに?」

 二年生の教室からわざわざ訪ねてきたんだ。何か理由がある筈だ。

「ちょっと用事があってな」
「用事?」
「かわいい弟妹分がつくった部活がどんなものか、見に来てやっ
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