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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第17話:月下の遭遇
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群を見終わったところで急いで戦闘に参加してきたらしい。
一応約束は守ったようだが、律儀と言うかなんと言うかである。
「しゃーねーなぁ、それで? 状況はどんな感じです?」
『現在ノイズ自体は殆ど掃討完了しているわ。奏ちゃんの方がまだ少し残ってるみたいだけど』
「んじゃ俺、奏の方に行くんでナビ頼みます」
『了解よ。そのまま西に向かって』
「了解っと!」
颯人はあおいの指示の下、奏が担当している地点に向けて愛車である専用バイクのマシンウィンガーを走らせるのだった。
***
一方、翼と合流した響は2人で協力してノイズを掃討し、気付けば街中にある公園に辿り着いていた。
既にノイズは見える範囲で全て討伐し、辺りは戦闘中とは打って変わって静かになっていた。
「ふぃ〜……」
「お疲れ様、立花。それと、ごめんなさい。折角友達との約束があったのに」
「あ、いえ! 流れ星はちゃんと見られましたから、大丈夫ですよ!」
「そう? それならいいのだけれど。それより…………まだ?」
「う…………はい」
顔を覗き込むようにしながらの翼からの問い掛けに、響は表情に影を落としながら頷いた。彼女が暗くなった理由は、未だ出せずにいるアームドギアにあった。
もう何度も訓練し、奏や翼に何度も話を聞いたりしているのに響は未だにアームドギアが出せないのだ。
このままでは自分が足を引っ張るだけと分かってはいるのに、どうする事も出来ない。それが響にはどうしても情けなく、知らず知らずの内に己を追い込んでしまっていた。
そんな響に対し、翼は先輩として何と声を掛けていいか分からずにいた。
彼女と奏は特に難しい事を考えずに普通にアームドギアが扱えていたので、アドバイスできることがなかったのだ。
それでも先輩として、何か言うべきだという事は分かっている。
だが何を言うべきか分からず、先輩として不甲斐なさを感じてこちらも気分を落ち込ませていた。
「何で、ですかね? 私だって、守りたいって気持ちは本物の筈なんです。奏さんみたいにやれたらって。なのに…………」
「それは…………」
何とも気まずい雰囲気が2人の間に流れ始めた…………その時である。
「何だい何だい、折角来たってのに随分と暗〜い雰囲気してんじゃねえかよ?」
「「ッ!?」」
突如2人に掛けられた少女の声。聞きなれない声に揃って身構えて声のした方を見ると、公園の暗がりから案の定1人の少女が姿を現した。
全身を細かい鱗上のパーツで構成された鎧。頭部はバイザーで覆われ、両肩からは無数の紫色の棘が並んでいる。
その姿が月明かりに照らされ明らかになった瞬間、翼が驚愕の声を上げた。
「まさか
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