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提督はBarにいる。
提督式ブートキャンプ・改〜その1〜
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数で上回ってんのに、協力しようって意思が見えねぇ。その上艦娘の身体を活かしたといえば聞こえは良いが、ただ闇雲にブンブン振り回すだけの攻撃が当たる訳がねぇだろうがバカ野郎」

 新人達は俯いたまま、一言も発しない。艦娘ではなくただの人間……それも40も半ばを越えたオッサンにズタボロにされたと言われれば、凹まない方がおかしいだろう。

「お前らの頭は飾りか?その中身は空っぽか?これが実戦なら、お前ら初陣で轟沈だぜ」
 
 内心、少し言い過ぎだなぁと思いつつ強い言葉で否定……いや、ここまで来ると罵倒に近いな。無反応な新人達に言葉を投げ付ける。

「お前らは『艦娘』だ。『軍艦』じゃねぇ。艦は物だ、思考し、策を練るのは乗り込んだ人の仕事だったろう……しかしな、お前らは何の因果か人の姿と頭脳を得た」

「常に学び、思考しろ。生き残る為に、強くある為に。それが出来なきゃここじゃ生きてけねぇぞ?」

 だが、それが出来るようになった時には……ウチが『艦娘の楽園』なんて呼ばれる意味を理解できるだろう。

「さぁて、準備運動前の準備運動はこんなもんでいいだろう。まずはランニングだ、ペースメーカーの響に抜かれた奴は罰ゲームだぞ」

 さんざん痛い目に遭わされた俺の罰ゲーム、という言葉に顔が青ざめる新人達。

「司令官、抜いたらご褒美は無いのかい?」

「そうだなぁ……1人抜く毎にボトル1本」

「ハラショー、1人3周は周回遅れにしてみせよう」

「……あくまでペースメーカーだぞ?」

「解ってるよ?」

「さぁ、位置について」

 神通の号令にそそくさとスタート位置に着く新人達。

「用意……ドン!」

 楽しい1ヶ月になりそうだぜ。

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