第二章
[8]前話 [2]次話
「嵐が突如として起こればな」
「だからですね」
「残念であるが受け入れるしかない」
折角造ってもらった銅像が海に沈んでしまったことはというのだ。
「このことはな」
「はい、ですが」
「これで銅像はだな」
「こちらに届かなくなりました」
「そうだな、それならだ」
王はそれならばと述べた。
「こちらで造るか」
「このハワイで」
「そうするとしよう、遠いイタリアで造るよりも」
このハワイで造った方がとだ、王は考えをあらためて周りに述べた。
「このハワイで造った方がいい」
「海に沈みませんし」
「確実にここに届きますね」
「だからですね」
「この度は」
「このハワイで造ろう」
こう言ってだった、王はあらためて銅像を造らせることを命じた。今度はハワイにおいてそうすることになったが。
王はここでこう言った。
「左手に槍を持たせるが」
「その槍は何でしょうか」
「一体」
「平和だ、平和を守る力としてだ」
その象徴としてというのだ。
「銅像に槍を持たせよう」
「そうされますか」
「まずは左手に槍ですか」
「それを持たせますか」
「そして右手は上に掲げさせよう」
そちらにというのだ。
「高く名」
「その意味は」
「そちらは」
「高く、繁栄だ」
それだとだ、王はまた周りに答えた。
「それの象徴だ」
「このハワイの」
「それを表していますか」
「右手を掲げることは」
「そうだ、そして」
王はさらに話した。
「銅像のモデルにする者は」
「モデル?」
「モデルといいますと」
「宮廷にいる兵達を集めるのだ」
王はまずはこう命じた。
「そうせよ」
「それはどうしてでしょうか」
「ここで兵達を集める理由は」
「それは一体」
「それにモデルとは」
「すぐにわかる」
王は今は玉座で笑ってこう言うだけだった、そうして実際に自分の前に宮廷にいる兵達を集めさせた。そのうえで。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ