第一章
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大阪のコロボックル
桂城美里はこの時自分の勤め先である八条百貨店大阪店にいた、この百貨店は大阪市北区梅田にあるが。
そこで一緒に仕事をしていう後輩の山縣新次郎にこんなことを言った。
「これで三年連続ね」
「北海道フェスタはですか」
「ええ、もうね」
こう山縣に言うのだった、見れば細い切れ長の目で茶色の髪の毛を右から分けていて耳を完全に覆い隠す形で長く伸ばしている。唇は薄く小さめで鼻はやや低いが形はいい。眉は八の字で細い。
一六五程の背で胸は九〇以上ある、しかも非常に張りがあり制服からはちきれんばかりだ。膝までの黒いタイトスカートも似合っている。
その美里が山縣、背は一六七程で細面で目が細く黒髪を左右を短くして上の部分を伸ばしている彼に言うことはというと。
「そうなるわ」
「僕二年目で」
「ええ、今年関わったばかりよね」
「去年は見ていただけで」
当時は違う仕事をしていたのだ。
「はじめてって感じですが」
「私もうね」
「三年連続ですか」
「そうなのよ、この時期もうね」
「この百貨店ではですか」
「絶対に地域のフェスタするけれど」
物産展とも呼ばれている。
「もうね」
「北海道ですか」
「三年連続でね」
「そうですか、ただ」
ここでだ、山縣はフェスタの舞台裏で商品のチェックをしつつ美里に話した。黒いスーツとストライブのネクタイがよく似合っている。
「うちの百貨店フェスタよくしますからね」
「二ヶ月に一回ね」
「この六階か七階でしていますね」
「ええ、人気があるからね」
そのフェスタがというのだ。
「やっているわ」
「そうですよね」
「沖縄、名古屋、九州、東北ってね」
「海外もしますし」
「百貨店も工夫しないと」
それこそというのだ。
「生き残れないのよ」
「そうした時代ですね」
「駅前にあればそれだけでやっていけるとか」
そうしたことはというのだ。
「もう昔のことよ」
「そういうことですね」
「そう、だからね」
「こうしたフェスタもですね」
「やっていくことよ」
このことが大事だというのだ。
「本当にね」
「そういうものですね」
「それで北海道フェスタだけれど」
美里は札幌ラーメンのチェックをしつつ言った。
「人気があってね」
「この時期はですか」
「三年連続よ、というかフェスタで一番多いみたいよ」
行われる回数がというのだ。
「どうやらね」
「そうなんですね」
「人気あるのね」
「ラーメンにメロンに海産物に」
「玉蜀黍にジャガイモにね」
「ジンギスカン鍋もありますし」
山縣はこちらの料理の名前も出した。
「色々人気がありますね」
「お店もやってるしね」
「ラーメン屋
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