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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
064話 文化祭編・一つの未来(02) 僅かな希望
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いない。知っているのは一緒の場に居合わせたイリヤ君とランサーだけだ」
「ど、うして…?」
「それもわからない。詳しい情報を聞く前にイリヤ君達は士郎の死体を僕達に預けた後、忽然と姿を消してしまったからだ」
「そんな…あの強い士郎さんが…死んだ…」

ネギは士郎の死にひどくショックを受けてしまっていた。

「少し落ち着くまで待っていよう…。僕も君に伝えたいことがあるんだ」
「うん…」



Interlude out―――



『そういう訳ネ。では…また会おう(・・・・・)諸君』

そう言って超さんの手紙の内容は終了した。

「なるほどな…」
「どうしたの千雨ちゃん…?」

千雨ちゃんは言う。
超さんがこの時代で事を起こしたのはインターネットが復旧した時代だからだと。

「くそっ! 冗談じゃねぇぞ!」

千雨ちゃんの焦りの表情が伺えてきた。
するとそこにドアからカモ君がカシオペアを持ちながらやってきた。
ネギ君はどうしたの? と聞くとネギ君は現在責任を取らされ地下に閉じ込められていずれはオコジョにされてしまうという。

「ネギは一足遅かったわけね…全員がいる時にこの事を伝えたかったんだけど…」
「そういえば士郎さんの行方を知っているんでしたよね!」
「士郎老子はどうしたアルか?」

そこでまたイリヤさんは悲痛な表情になる。
けど決心したのか、

「士郎は、死んだわ…」
『え…?』
「ど、どうしてなんイリヤさん?」
「そうね…正確には、私とランサーが殺してしまったのよ」

二度目の衝撃だった。
あれほど士郎さんのことを溺愛していたイリヤさんがどうして…

「どうしてなん!? イリヤさん! どうして!!」
「お嬢様! 落ち着いてください! イリヤさんが士郎さんを本気で殺すと思っているのですか!?」

私は涙を流しながら必死に叫んだ。
なんでこんなことになってしまったのかこの不条理を叫んでいた。
同じく涙を流しているせっちゃんに止められなければまだ続いていたかもしれない。

「…言い逃れはしないわ。それも踏まえて聞いてほしいのよ」

そしてイリヤさんは語る。
あの悪魔襲撃の日にランサーさんが殺したはずの言峰綺礼が生きていた。
学園祭三日目の日にイリヤさんの影にとりついて精神を一時的に支配した。
支配して令呪を使いランサーさんに士郎さんを殺すように命じる。
とりついた言峰綺礼はランサーさんが再度滅したがそれは分身だったために取り逃がしてしまったこと。

「もう、この学園にはいないと思うわ。私たちが徹底的にこの学園を虱潰しにしたから」
「あいつの気配はもう覚えてるしな…くそが」
「そんな…そんなのって、あんまりや…」
「士郎さん…くっ…」

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