054話 文化祭編・開催2日目(01) まほら武道会・本選開始 その1
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図とともに二人とも構えを取った。佐倉のほうはなにやら箒型のアーティファクトを出現させたようだ。
一応武器としてカテゴリーされるものか。…ああ、某名家のマジカルアンバーを思い出すと寒気がする。
とりあえず解析して効果も分かったがあまり戦闘向きの武器ではないな。それはそれとして丘には登録したが…。
あれで仕込み刀が入っていたら面白かったのだがな…、見た目どおりの箒だとは。
「高音、一つ聞くが佐倉はあまり戦闘に向いていないのではないか? できても後方支援型だと読んだが…」
「ええ。愛衣は性格も大人しいほうですから確かにそうですね。ですがあの歳で無詠唱呪文も使えますからあの少年にも太刀打ちはできるでしょう」
「いや、小太郎を外見で判断しないほうがいいぞ? 最近は俺とランサー…―――世界樹広場で一緒にいた青い髪の男―――とで徹底的に鍛えているからな」
「なっ…」
「ま、見ていればわかる。小太郎が先に動くぞ」
そういった矢先に小太郎は瞬動…いや、もう縮地レベルの動きで一瞬にして佐倉との間合いをゼロにして下から掌底を繰り出した。
当然そんなものを今の小太郎の力でまともに受ければ致命傷だろう。
だが敢えてそれを空振りにして思いっきり腕を振った衝撃で起きた風圧により観客席まで響くがごとくブオンッ! という轟音とともに気づいた時には佐倉は空中10メートルはあるだろう空まで吹き飛ばされ器用にも手足をじたばたさせていたが抵抗は無駄に終わり舞台外の池にそのまま落ちていった。
『こ、これは―――? 小太郎選手、信じられないスピードで間合いを詰め……!? い、今のは掌底アッパーでしょうか!? 少女の体が10メートルは吹き飛んだーーっ!? これはエグい!?』
小太郎はその朝倉の言葉に「アホ、ただの風圧や」とぼやいていたが素人目にはさぞぶっ飛ばしたように見えただろう。
そして朝倉のテンカウントによって小太郎の勝利が決定した。
だがそこで終わればよかったのだが佐倉はカナヅチらしく溺れていてしょうがないといった感じで小太郎が飛び込んで助けに入っていた。
その際に、
『勝者の小太郎選手が手を差しのべます。微笑ましい光景に会場からも暖かい拍手が!』
と、朝倉がアナウンスしていた。
ふと隣を見れば高音は口をパクパクさせて呆然としている。
まぁ言葉を失う気持ちもわかる。
それをよそにネギ君は勝者の小太郎に手を振っていた。
そこで刹那が話しかけてきた。
「士郎さん、彼の動きは瞬動を通り越して縮地レベルになっていませんでしたか?」
「その疑問はもっともだ。最近は俺とランサーの動きに着いてこようと必死になっていたから自分でも気づかないうちに達していたのだろう…いや、本当に才能があって羨ましいことだな」
「それに伸び盛りですからさらに
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