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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
050話 幕間2 従者達の修行(後編)
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かくその他の点に関してはこの学園に赴任仕立てのネギに迫るものがあると思うわ」
「ふむ。あの様子では初歩の魔法は大抵は会得、攻撃に関してはまだ魔法の射手に限られるが回復魔法関連は群を抜いていて補助系もそこそこに成長したと見る。
………―――面白い。ただのガキだった木乃香が士郎の役に立ちたいという信念の元、ここまで化けるとはな。近々別に鍛えている刹那とともに実戦でもさせてやるか…」
「お手柔らかにしてあげてね? …でも、あの光景を見ているとどこかの世界のワーカーホリックみたい…」
「…変な電波を受信するな。お前の言う抑止力が動くかもしれんぞ?」

エヴァの言葉に正気に戻ったイリヤは少し照れていた。



それと全然これっぽっちもこのお話には関係ない事だが、無限に続いている書庫の中でひたすら働いている一人の男性が思わず何度もくしゃみをして周りからは不思議がられていたそうな。





「そうだ。まだコノカとセツナの二人はシロウとの仮契約カードの能力を使いこなせていないでしょ? そこのところはどうするの?」
「そうだな…。このかの四種のアーティファクトはどれも使い勝手がいいからな。確か名前は、

『コチノヒオウギ(東風の檜扇)』
『ハエノスエヒロ(南風の末広)』
『キタカゼノウキオリ(北風の浮折)』
『ニシカゼノシズオリ(西風の沈折)』

だったか?」
「そうね。前者の二つは治癒系統だけど、後半二つの方はシロウの影響でも出ちゃったのか攻撃メイン特化なのよね」
「『キタカゼノウキオリ(北風の浮折)』は風を操る能力を秘めていたな? うまいようにやればぼーやともうまく張り合えるかもしれんな。
そして『ニシカゼノシズオリ(西風の沈折)』だけはなぜか鉄扇で重力を操る能力を秘めている…………試しにこのかには私が昔にあるものに習った合気鉄扇術でも仕込んでみるか……」

それでさぞ面白そうに笑い、「鍛えれば下手したらあの神楽坂明日菜をも倒せるかもしれんぞ?」と話し、それを聞いたイリヤはいつか巻き添えを食うであろうアスナに祈りを捧げていた。


「しかし、さて。では今頃刹那はなにをしているのだろうな?」
「ランサーと一緒に別のところで修行しているって聞いたけど、その別の場所ってまだ私には教えてくれないの?」
「別に構わんぞ。ボウヤ達にさえ話さなければな。数多の戦場を駆けてきた士郎とイリヤ、ランサーは十分知る権利を備えている。
刹那は…そうだな。場慣れのための訓練というところか。
ただ、一つ言うなら今刹那とランサーは修行どころではないだろうな?」




◆◇―――――――――◇◆




修行:桜咲刹那の場合


「―――ランサーさん」
「…ああ? なんだ、剣士の嬢ちゃん。何か言いたい
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